【umbrella・将 × メリー・ネロ】10月24日umbrella主催「路地裏サーチライト」味園ユニバース、11月7日メリー主催「ラムフェス2024」恵比寿リキッドルームに向けて東西ドラマー対談実現!

偏った世界の持ち主たちの生きて行く場だったと思う
────今回umbrellaにとってビッグイベントとなる10月24日「路地裏サーチライト」ですが、メリーが誘われた時、率直にどう感じられましたが?
ネロ:これはまず会場が味園ユニバースですからね。俺らにとっても大切な場所に呼んでくれたのが嬉しかったです。味園ユニバースがある味園ビルも年内で閉店ということでね、とても寂しかったですし。東京にはキネマ倶楽部という元はキャバレーだった思い入れのある会場もあるけど、大阪と言えば絶対に味園ユニバースだと、こだわりを持って俺らもやってきたので、もう立てないのかなと思ってたところに今回の「路地裏サーチライト」でumbrellaが呼んでくれて。味園ユニバースと言えばメリーでしょって若干考えてくれてそうな気もしたので、その愛情も嬉しいです。
将:そうですね。味園ユニバースで見たいバンドっていうところでメリーさんの名前が上がりました。
ネロ:ネオン管の電飾のステージが今回出る全バンド絶対似合うじゃん。味園ユニバースと言う令和に残るキャバレーの香りが良いですよね。NoGoDはもう俺は見えたな。あそこでメタルかましてもらって。deadmanは最後の方に「re:make」で電飾が点いて、CASCADEは頭からビカビカでいってほしいですね。
────ネロさんなりの演出まで(笑)
将:良い意味でこんなライヴになるだろうっていう想像がしやすい(笑)
ネロ:俺らが東京キネマ倶楽部に思い入れがあるように、今回は大阪ですし、味園ユニバースでの主催をumbrellaに堂々と締めくくってほしいですね。
────メリーは初期からライヴをする会場が独特でしたよね。
ネロ:そうですね。誰もやってない会場って若干リスキーなんですけど、どこだここはってところにこだわってましたね。それこそ関西で言うと、京都磔磔も最初はちょっと厳しかったんですよ、ヴィジュアル系が。その昔出たのが怒髪天さんのイベントで、夏木マリさんとかも出てらしたんですよ。そこで店長さんとも結構仲良くなれて、個性あるヴィジュアル系バンドがいるんだなってイメージをちょっとずつ浸透させていきましたね。
────ヴィジュアル系って独特な村に思われがちな側面もありますもんね。
将:それは感じますね。
ネロ:だから自分も出させてもらいましたけど、DEZERTのSORAくんがやった、2022年の「V系って知ってる?powered by MAVERICK DC GROUP」とかああいうコツコツとしたアクションや盛り上げが、ヴィジュアル系を変えていくんだと思いますよ。
将:「路地裏サーチライト」も盛り上げたいです。シンプルに出演者とオーディエンスの皆さんの記憶に残る一日にしたいと思ってます。味園ユニバースが閉店しちゃうのはとっても寂しいんですけど、あの会場にふさわしいバンドがこれだけ集まったので。そういう意味でも、最後に見逃せないイベントになるんじゃないかなっていう自信がありますよ。
────今回、「路地裏サーチライト」を味園ユニバースでやることはいつぐらいに決めたんですか?
将:確か5月ぐらいでしたね。味園ユニバースがなくなるかも知れないと聞いて、それやったらなんかやりたいよなって話をました。10月ならちょうど空いてる日があるってことで、結構急に決まったような記憶があります。だから今回出演してくれるみなさんに本当に感謝ですよ。

▲将(umbrella)
ネロ:いやいや出させてもらって感謝です。味園ユニバースの件はSNSで最初見たのかな。閉店って知ってからすぐにumbrellaから連絡が来た気がするな。あの発表からすぐにこのスケジュール押さえるって素晴らしい行動力じゃないですか。
将:うちの春さんの行動力ですね。
ネロ:ユニバースだけじゃなくて、味園ビルにも思い出がありますからね。「紅鶴」みたいに、場末のスナックのような雰囲気でアコースティックができるよう場所があったり。隣のお店を楽屋として貸してくれたと思ったら、人間さながらのドールがめっちゃ置いてあるところでメイクしたり…思い出せばキリがないですけど、びっくり箱なわけですよ味園ビル一帯が。
将:ホンマにそうですね。
ネロ:ストロベリーソングオーケストラにもお世話になったなぁ。アンダーグラウンドと一括りにしてはいけないかもしれないですけど、良い意味で偏った世界の持ち主たちの生きて行く場だったと思うので、閉店はすごい寂しいです。
将:そういうシチュエーションの場所だからこそ、どのバンドの見え方もいつもと違うし、10月24日は始まる前からとても良い一日になるような予感しかないです。
ネロ:来た人たちにも、味園ユニバースで過ごした時間をずっと忘れられないようなライヴにしたいので、もう誰がどこに乱入してこようがなんでもOKです。何が起きるか分からないような面白い場所だからこそ、umbrellaにはそんな一日にして欲しいよ。対バン相手が先輩方だから…なんて気を遣う必要はないです。この日はumbrellaが主役なんだから先輩方を使って、好きに牛耳って“やっちゃって下さい!”って気持ちです。
将:プレッシャーありますけど、ありがたいです。
ネロ:なんかやり過ぎたら、後で怒られればいいんですよ。何よりもこの日を楽しみに観に来た人たちの思い出になって、SNSとかにトピックとして書きたくなるようなことをじゃんじゃん起こして欲しい。
────実際に起こるかどうかはさておき、乱入とかがあっても…
ネロ:あ、でも唯くんはメリーへの愛を感じますけど、春くんはその日にもう 一度メリーへの愛を確かめます(笑)
将:あははははははは!(笑)いやでも、春さんメリー大好きですよ(笑)
ネロ:春さんは他のバンドにもそういうことすごい言ってそうだから(笑)
将:春さん好きな音楽が広いですからね。
ネロ:それはさておき、唯くんとは大阪で前に語り合ったけど、彼はマニアだね。唯くんはヴィジュアル系のマニア。まだまだ知らないヴィジュアル系の世界があるんだなって話していて勉強になる。umbrellaはそういうものを吸収させてくれるし、長年やってきてどこか意固地になっていた部分を壊してくれるバンドですね。