【umbrella・将 × メリー・ネロ】10月24日umbrella主催「路地裏サーチライト」味園ユニバース、11月7日メリー主催「ラムフェス2024」恵比寿リキッドルームに向けて東西ドラマー対談実現!

大阪を象徴する会場に最高のバンドが集まったので、出演者もお客さんも気持ちよく過ごせる楽しい一日にしたい
────今回で3回目の開催となりますけど、そもそもどういう発端でこの「路地裏サーチライト」は立ち上げられたんですか?
将:一番初めに開催した2014年の段階では、まだ世間的には有名じゃないけど、すごくいい音楽やってるバンドを集めようっていうコンセプトだったんです。あとこれは内側の話ですけど、出演してくれたバンドにちゃんとギャラを払うことを当たり前にしていこうっていうのが「路地裏サーチライト」の発端なんです。当時はチケットノルマが当たり前で、バンドにはお金が入らなくて主催者だけが儲かる構図も多かったんですよ。でもそれだとバンドが疲弊して発展していかないじゃないですか。そういう文化は違うんじゃないかって話になって、じゃあumbrellaはそれと反対のことをしようとして作ったのが「路地裏サーチライト」なんです。
────それがまたこの2024年に久々の開催。
将:なんでか知らないですけど、2回目の2016年以降やる機会がなくなってて。だから久々にこの2024年にまた復活させようとなりました。昔みたいにギャラを渡さないイベントってさすがに今はもう無いと思うんで、当時のそういう反骨的な意識とは違うんですけど。大阪を象徴する会場に最高のバンドが集まったので、出演者もお客さんも気持ちよく過ごせる楽しい一日にしたいです。
────この日を起点にumbrellaとして今後も「路地裏サーチライト」を継続していく。
将:そう思ってます。umbrellaの総意としてはどっちに転ぶかわからないですけど、僕としては今後新しい試みがあっても良いかなとも考えていて。それこそ今回のイベントで言うと僕らが一番若手になるんですけど、次は後輩を集めてやってみたいなって想いも個人的にはあります。アングラ以外にも色々な形で継続していきたいですね。
────一方でメリーも11月7日に恵比寿リキッドルームで「ラムフェス2024」の開催が控えてますね。共演は有村竜太朗さん、cali≠gari、keinとこちらも超豪華ラインナップです。
ネロ:まず今年の4月29日にメトロノーム、heidi.、ダウト、RAZORに出演してもらって「ラムフェス2024ーEXTRAー」を開催して。手応えのある良い対バンだったんですけど、その時はメリーが一番先輩だったんです。今回は結成記念日ということもあり、自分たちにもっと鞭打つために、先輩方にお声がけしました。皆さんの情報はSNSとかでも入ってきますけど、竜太朗さんも、Plastic Treeもソロもやってるし、cali≠gariも最近ますますすごいじゃないですか。keinも昨年ついにアルバムをリリースしていて、いつまでも精力的なんですよね。メリーは最近、池袋EDGEとタッグを組んで「FIRST CONTACT」という、これまで2マンや3マンをやってきていないバンドとのライヴも行ってるんですけど、そのフレッシュさとはまたひと味違う、交流もリスペクトもある先輩方とバチバチにやり合うのがテーマですね。知名度ももちろんですけど、皆さん作品も毎回素晴らしい。そういう方たちとやることによって、じゃあ俺らはどんな成長をしてきたの?って答え合わせを自分たちに課す1日にします。
────まさに「路地裏サーチライト」も「ラムフェス2024」も構造は似ているからこそ2週間のスパンで、東西で開催されることにも面白さがあります。特にその世代のファンの方にとっては両イベント共に信じがたいラインナップです。
ネロ:「ラムフェス」は今回で5回目の開催なんですけど、これまではメリーと合うバンドならなんでもいいじゃんってジャンルを跨ぐイベントだったんですね。今回はヴィジュアル系の中でも個性が強い方…言ってしまうとジャンルで分ける必要のない方々に出ていただくことになりましたけど、これも意味があることだと思うんです。
────一般的にカテゴライズされている音楽が集まって、その結果カテゴライズする必要がないものであることを証明する構造ですね。
ネロ:そういう意味で言うとumbrellaはコンセプトに合致する存在なので、最初名前が出ていたんです。
将:出たかったです!
ネロ:「ラムフェス2024」を発表してすぐに唯くんから、ガラに“出たい!”って連絡来てたみたいだよ(笑)結果、先輩とやるっていうコンセプトに着地したんですけど、そういう唯くんの想いは今後も大事にしたいと俺は思ってますよ。あと、「ラムフェス」はジャンルに囚われない幅広さでグレードアップしてどんどん開催して行きたいですね。それこそがヴィジュアル系を盛り上げるってことのひとつなんじゃないかなって俺は信じてます。SORAくんがやった「V系って知ってる?」だったり、色々な方法で色々な人によってこのカテゴリーが盛り上がっていけばそれが理想です。
────それで言うと「FIRST CONTACT」で定期的に新たなバンドと2マン、3マンを開催しているじゃないですか?メリーを聴いて育ってきたバンドと交流するのはいかがでした?
ネロ:すごい刺激をもらってますね。今の子たちはとにかくハングリーで絶対に売れてやるっていう気迫がすごい。あと、自分たちの武器がとにかく明確でしたね。一番印象的だったのはRides In ReVellionで。
将:おぉ!
ネロ:演奏陣のスキルがハンパないじゃない?
将:彼らは凄いですよ。
ネロ:だけど、自分たちの武器は“歌”だって言ってて。歌を立てたいならもっと演奏をシンプルにする選択肢もあるなかで、演奏は譲らず、それに負けない歌が乗ってくるっていうのは斬新に感じましたね。あとは、ザアザア。メリーのネロに憧れてる子がいるよって、知人に亜ん(Dr)を紹介されたので、俺の贔屓目もあるのかなって思ったけど、シンプルに世界観がしっかりしてる。一葵くんにカリスマ性もあって、やっぱりバンドはヴォーカルだなと改めて思わされました。ザアザアはアングラな部分を守ってるのが良い。
────なるほど。メリーと対バンできるっていうモチベーションもありますよね。この前、VISUNAVI Japanの主催ライヴ「KHIMAIRA」に出たトリカブトのギタリストはまだ二十歳なんですけど、メリーとumbrellaと対バンするのが夢だと語ってました。
将:その記事読みました。嬉しいですね。
ネロ:じゃあ3マンやろうよ(笑)
将:ヴィジュアル系内外でもっと色々な交流を増やしていきたいですね。音楽に関するジャンル分けってそもそも必要ないものですから。もっと自由であっていいんですよ。それこそ僕は「路地裏サーチライト」にUNLIMITSとかに出てほしい。
ネロ:あの女性ヴォーカルのバンドだよね。曲めっちゃ良いよね。
将:僕、UNLIMITS好きなんですよ。
ネロ:うちはバックドロップシンデレラ、BALZAC、ROTTENGRAFFTYがめっちゃ空気が噛み合ったんだよね。化粧しているバンドってお客さん同士の相性もあるにはあると思うけど。今日こうやって将くんと話をして思ったのは、結局イベントって呼んでくれる側の懐の深さだと思うの。俺らが良いと思ったバンドだから絶対に良いんだよって伝えていく力。メリーの看板でやってる「FIRST CONTACT」も「ラムフェス」もそうだし、「路地裏サーチライト」もumbrellaの看板でやってるわけだから、主催側の懐の深さってのは大事だよね。
────バックボーンや想いの見えるイベントじゃないとグルーヴは生まれないですよね。
ネロ:それこそVISUNAVIのイベントはそういうものを外から見てても感じますし、大事な活動だと思いますよ。大事なのは人間性。この人ならならついていけるっていう人間性が一番重要なんじゃないかな。この人たちの人間性でこの音楽をやってこの表現があるから好き、だからついていくっていうどこか宗教的なカテゴリーじゃないですかヴィジュアル系って。umbrellaって曲も世界観も良いバンドだなってずっと思っているから、もっと信者が熱くなるような活動を続けていって欲しいですね。人間的にも本当にキャラ強い4人なんで、もっともっと良い意味で宗教的なバンドになってもらいたい。あとは「路地裏サーチライト」は気持ちが盛り上がってるけど、根底にあるのは“バチバチにいくからな?”ってことです。
将:ありがとうございます!
ネロ:覚悟してろよ!
将:あはははは!
ネロ:よろしくお願いします(笑)
将:僕って洋楽大好き人間なので、実はヴィジュアル系をあまり聴いたことがなくて、メリーさんのことも実際詳しいわけじゃなかったんですね。それで去年の夏に2マンさせてもらって、曲を知る前にライヴが初見だったんですけど、めちゃくちゃかっこいいなと思いました。それが何ていうんですか、バンドとしての在るべき姿やと思ったんです。全く同じ演奏、全く同じ歌をメリーのメンバーさん以外の人がやったら、それは違う感じがするんです。メリーの雰囲気は、メリーのメンバーでしか出せない。そういう魅力があるバンドだと僕は思っていて。だからこそ10月24日に再び一緒にやれるのが楽しみなんです。
ネロ:umbrellaもそういうバンドだよ。
将:だから人間性の話になってくるんですよね。誰が何を言ってもブレへん部分やと思うんですけど、いつまでもその芯を持ちながらかっこいい先輩として在り続けて下さい。
取材・文:山内 秀一

umbrella presents【路地裏サーチライト】
2024年10月24日(木)大阪 味園ユニバース
出演:umbrella / CASCADE / deadman / NoGoD / メリー
OPEN17:00
START17:30
チケット:前売¥6,500 (税込) 当日¥7,000 (税込)/ドリンク代別
一般発売中
https://eplus.jp/umbrella/

ラムフェス2024
2024年11月7日(木) 恵比寿LIQUIDROOM
出演:メリー / 有村竜太朗 / cali≠gari / kein
OPEN / START 16:45 / 17:30
チケット料金 前売 ¥8,800(D別)
<一般発売中>
https://l-tike.com/merry/

KHIMAIRA vol.5
日程:9月28日(土)
時間:OPEN16:00 / START16:30
会場:池袋EDGE
<出演>
deadman【SPECIAL GUEST】
MAMA.
CHAQLA.
umbrella
sugar
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【チケット料金】
前売り:\4,800(税込)/当日券:\5,500(税込)
※オールスタンディング ※入場時ドリンク代別途必要
※未就学児入場不可・営利目的の転売禁止
※チケットはスマチケのみ
一般発売中 ※チケット残少
https://eplus.jp/sf/detail/4146740001-P0030001
関連リンク
◆umbrella Official Site
◆メリー Official Site