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【Royz】ライヴレポート<Royz BEST ALBUM TOUR 「TRACKS #2」-TOUR FINAL->2025年1月16日(木)川崎CLUB CITTA′◆Royz、ベストアルバムを引っ提げてのツアーを完走!今の自分たちに似合う形に進化した楽曲を通して見せた、狙いを定めて挑む“未来”への決意。

Royzの15周年記念にリリースしたベストアルバム『Royz THE BEST 2019-2024』を引っ提げて行ったワンマンツアー「TRACKS #2」が、1月16日に川崎CLUB CITTA′にてツアーファイナルを迎えた。

「よぉ、川崎! 『TRACKS #2』ツアーファイナル、派手にはじめようか!」

威勢よく昴が叫び上げたのも束の間、『RAIZIN』でヘッドバンギングの嵐を巻き起こす様子には、ツアーファイナル、そして2025年一撃目のライブにかける意気込みが即座に表れていた。“この僕が僕の為に散れる場所にたどり着く為に”――行くしかねぇな!と力強さを加えて歌ったサビで音楽と共にある人生を全うする気迫を印象付け、「希望を掲げてくれ!」という呼びかけに観客の手が掲げられたステージではメンバーが中央を向き合って演奏する一連の場面から、このツアーでまた大切なモノを手に入れてきたことを早くも垣間見ることができた。昴の言う「一撃目、派手にしなければ!」に相応しくRoyzスティック(ペンライト)が揺れた『Eva』や、曲間を智也がドラムを叩き上げながら繋げる間にも「とにかく楽しいことがしたい。オマエらを幸せにしたい。全員で楽しみましょう、それだけです」とシンプルな意気込みを露わにし、細かいブレイクで見せた息の合ったプレイに心が高揚した『疾風迅雷』と、感情を爆発させる派手さの中にも地に足を着けた風格を見せつけていく。

なお、今回のツアーは各地[地蔵エリア]が設けられていたのだが、ツアーファイナルにはRoyzならではのユーモアを込めて名付けた[にわかエリア]も登場。いわゆるビギナーズエリアである[にわかエリア]まで、フロアが満遍なくアグレッシブに湧いていたのが『VENOM』だった。共依存をテーマにした、好まれる趣向の曲であるという理由もさることながら、過去の楽曲を軸としたメニューの中で最新の楽曲でしっかりと力を発揮するところはお見事。さらに、智也が踏む高速ツーバスに公大のベースが重なったのを合図に『Killing Joke』が火をつけ、『α』に続いたのは、ノスタルジーな艶やかさを持った『丸の内ミゼラブル』。年代と幅広い曲調をリアルタイムに並べても遜色ない形で表現したところもまた、特筆すべき場面だった。

ベストアルバムについて振り返ったMCでは、「ただベストアルバムを出すだけなのは嫌だった」と切り出し、“今の自分たちに合う服を着させるようなアレンジ”を施して再録・リミックスをしたということに触れていたが、これはバンドが前に進み続けているからこその選択だったと、ライブを通して痛感した部分でもある。「改めて自分たちの才能に気づけた」と話して披露された『蒼蓮花』は、まさしくRoyz初期に発揮していた才能の象徴でもあり、無邪気な姿で少し大人びたバラードを演奏していた当時とは違う奥深さを帯びていた。そして、『蒼蓮花』と同じ恋愛模様を描いた楽曲でも、限りなくリアルタイムの彼らが生み出した『紫苑』が秘めていたのは、たくさんの人情に接してきた経験があってこそ出せるリアリティー。それは、先程感じた奥深さは気のせいではなかったことを確信づけるものでもあった。

さらにここからは、今のRoyzが確実に人間力を増しているということを思い知らされるセクションが用意されていた。杙凪が優しくギターを爪弾く中、昴は次に披露を控えていた楽曲に対して「今思えばちゃんと愛してあげられていなかったし、背伸びをしていたばかりにその覚悟がなかった。ツアー中にちゃんと愛してあげられて、ウチらに見合うようになって“帰ってきてくれた”」と語った。その楽曲こそ、『I AM WHAT I AM』だ。誤解を恐れずに言えば、リリースした当時にこの曲をライブで演奏した際に、どこか現実との乖離感を覚えたことを思い出す。その理由は、昴の言う“背伸び”ゆえのものだったのかもしれない。しかし、過大評価抜きにこの日体感した『I AM WHAT I AM』からは背伸びゆえの乖離感は感じられず、等身大の生き方に恥じることなく向き合う今の彼らだからこそ自らの手に“帰すことができた”と断言できるものだった。『DAYDREAM』の演奏中、それぞれの音が粒立ちする間奏で「いろいろと思い出すわ」と昴は呟いたが、その“いろいろ”な出来事の一つひとつが後にMCで話した「代わりがいない4人。人として愛されるようなバンドになれてきた」ということに繋がる糧となったのだろう。

「今日、ここを選んでよかったと、心の底から思える日にするから」と、後半戦の口火を切った『IGNITE』では、今やRoyzの武器といっても過言ではない強靭なヘヴィネスサウンドが観客を扇動するだけではなく、同等の強さを持ったメンバー自らを焚き付けるワードもしっかりと耳に飛びこんでくる。そこへ、本物を追求せんと前進していく想いをぶつけた『KAMIKAZE』を「俺についてこい!」と歌いきるのだから、実に頼もしい。タイトルコールからすでに湧き上がった『キュートアグレッション』の偏愛ぶりが狂騒を巻き起こし、その極め付けと言わんばかりに「俺たちはずっと一緒だ。向かう先が地獄であろうと天国であろうと、オマエらと一緒ならなんでもいい」と究極の愛情を込めた『AMON』が生んだ白熱の情景は、言葉を選ばずに言うなれば目の前にいる人々を道連れにする “心中”の覚悟でもあった。そして、“トドメ”としてお見舞いしたのは『ANTITHESIS』。“まだ”と切に願う気持ちは、「さぁ、未来へいこうか」という言葉を昇華する確実なテーゼとなって本編を締めくくったのである。

アンコールでは、「何回死んでも、“またこの人生を”と思える生き方を」と前置いてコールした『AFTER LIFE』にはじまり、揺るがない絆と不屈の精神を確かめ合った『ACROSS WORLD』を通して、Royzの軌跡と生きざまを示すところからスタート。その歩みをグッと前へ押し出したのが、アカペラとシンガロングで心を一つに披露した『GIANT KILLER』だった。高みを目指す胸の内を音符では表せない声と音に込める様子は、あまりにも眩しく胸を打つ。観ているうちに思わず目から溢れ出たそれが、想いが届いた証であった。こうして、エンディングを飾ったのはツアー中も各地で最後に歌うことが多かったという『Aerial cord』。「愛を込めて」と届けたこの曲に集約していた愛情は、ライブ中に絶えず口にしていた感謝の気持ちゆえのものだったように思う。歌い終えたとき、昴は『Aerial cord』を圧倒的“希望”を感じながら歌っていたと話した。演奏中ステージに羽根が降り積もっていくときに抱いたのが儚さではなく、それを大きな翼にして進んで行くようなポジティブさであったのは、仲間と希望を実現させる可能性をこのツアーで掴んできたということを物語っていたといえる。

そして、ファンと一緒に映像を見る形で新ビジュアルの公開と、3月12日に28th maxi single『TRANSFORM』がリリースされることを発表した。それに伴い開催されるワンマンツアー『幻影都市から愛を込めて』は、春に開催される[-FORMⅠ-]と、夏に開催される[-FORMⅡ-]の2段階で展開。[-FORMⅠ-]のファイナルは4月19日のZepp Shinjukuとなるが、このツアーは一貫して[-FORMⅡ-]のファイナルである9月26日にLINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)にて行われる16周年記念ワンマンを目指していくものとなる。ここで昴は「それぞれのツアーファイナルをSOLD OUTさせる」と宣言したが、これは「“将来にこうなりたい”のための過程が大事」と言っていた通り、先に思い描いている大いなる挑戦を視野に入れていくこととイコールでもある。目指すターゲットが何であろうと、攻めの姿勢で向かって行く、かつてないほど本気(マジ)なRoyzは絶対に自身の未来を“幻影”のままで終わらせたりしない。

Photo◎Okada Yusuke
Report◎平井綾子

SET LIST

1.RAIZIN
2.Eva
3.疾風迅雷
4.VENOM
5.Killing Joke
6.α
7.丸の内ミゼラブル
8.蒼蓮花
9.紫苑
10.I AM WHAT I AM
11.DAYDREAM
12.IGNITE
13.KAMIKAZE
14.キュートアグレッション
15.AMON
16.ANTITHESIS

EN1.AFTER LIFE
EN2.ACROSS WORLD
EN3.GIANT KILLER
EN4.Aerial cord

RELEASE

Royz 28th maxi single「TRANSFORM」
2025年3月12日(水)3type同時発売 

LIVE

■Royz ONEMAN TOUR 「幻影都市から愛を込めて」-FORMⅠ-

3月15日(土) 【神奈川】新横浜 NEW SIDE BEACH!!  
3月16日(日) 【埼玉】HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3
3月20日(木・祝)【静岡】浜松窓枠
3月22日(土) 【愛知】名古屋ReNY limited
3月25日(火) 【京都】KYOTO MUSE
3月27日(木) 【岡山】岡山IMAGE
3月29日(土) 【福岡】福岡DRUM Be-1
4月01日(火) 【香川】高松DIME
4月04日(金) 【兵庫】神戸VARIT.
4月05日(土) 【大阪】梅田バナナホール
4月09日(水) 【石川】金沢AZ
4月13日(日) 【宮城】仙台darwin

-TOUR FINAL-
4月19日(土) 【東京】Zepp Shinjuku 

■Royz ONEMAN TOUR 「幻影都市から愛を込めて」-FORMⅡ- 
7月13日(日)  【茨城】mito LIGHT HOUSE
7月20日(日)  【神奈川】新横浜 NEW SIDE BEACH!!
7月21日(月・祝)【埼玉】HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3
7月26日(土)  【栃木】HEAVEN'S ROCK 宇都宮 VJ-2
7月27日(日)  【千葉】柏PALOOZA
8月01日(金)  【静岡】浜松窓枠
8月02日(土)  【愛知】名古屋JAMMIN'
8月05日(火)  【岐阜】岐阜CLUB ROOTS
8月07日(木)  【石川】金沢AZ
8月10日(日)  【滋賀】滋賀U★STONE
8月11日(月・祝)【京都】KYOTO MUSE
8月14日(木)  【岡山】岡山YEBISU YA PRO
8月16日(土)  【福岡】福岡DRUM Be-1
8月20日(水)  【香川】高松DIME
8月22日(金)  【兵庫】神戸VARIT.
8月23日(土)  【大阪】梅田CLUB QUATTRO
8月30日(土)  【宮城】仙台darwin
9月02日(火)  【青森】青森Quarter
9月06日(土)  【北海道】札幌SPiCE
9月07日(日)  【北海道】札幌SPiCE

-GRAND FINAL-
9月26日(金)【東京】LINE CUBE SHIBUYA~Royz 16th Anniversary~

関連リンク

【Royz OFFICIAL】
Official Site
Official X
Official Youtube Channel
B.P.RECORDS Official Youtube Channel

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