【CHAQLA.】1stアルバムリリース&ツアー決定!のあか脱退前最後のフルメンバー“絆”インタビュー「これまでのCHAQLA.が良かったって誰一人思わせない」
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鮮烈なアートワークと斬新なミクスチャー×ストリート性で瞬く間にその存在を知らしめたCHAQLA.
自由奔放な思想とジャンルを問わない革新的なスタイルも大きな魅力であるCHAQLA.は、3月5日(水)には1stフルアルバム『CHAQLA.』をリリース、4月からはツアーがスタートすることもアナウンスされている。
そして、2月22日・23日に池袋Black Holeにて結成2周年の2DAYSワンマンライヴ「次元上昇のすゝめ~予言の書~【極】上巻/~予言の書~【極】下巻」を行う。
そしてその日は彼らにとってもうひとつの節目にもなる。
活動を共にしてきたメンバーのあか(Gt)の脱退だ。
ショッキングだが、どこか予見できたこの出来事をのあかは「CHAQLA.が眩しすぎた」と考察した。
だが、メンバー脱退というネガティブに傾きそうな出来事を今、彼らは必死に繋ぎ止めている。
ここで言う“彼ら”とはのあかも含めた“5人のCHAQLA.”のことだ。
この船を守り抜くことが現体制の5人にとって最後の使命かもしれない。
こんなにも信頼し合っている彼らはどうして道を別つのか?
その答えは5人が、何よりもヴィジュアル系を愛し、ヴィジュアル系に愛されているからだった。
惜別の言葉ではない。それはきっと予言に変わる。
誰も見たことのない眩しすぎる未来への置手紙をここに残す。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
このシーンでこのバンドをやってることに楽しさを見出している
────今月末のワンマンで2周年を迎えるCHAQLA.はうちのイベント「KHIMAIRA」の顔としてもイベントを支えていただきました。昨年はCHAQLA.にとってかなり大躍進の1年だったんじゃないですか?
ANNIE A:目標としてたことは全部クリアしたかなと思います。デカ箱のワンマンもなんだけど、フェスに出演できたことも嬉しかったです。
Bikky:ツアーとか対バンも目指してたバンドとやれたしね。
ANNIE A:年始に対バンしたいバンドをみんなで話してたんですけど、去年はそれがほとんど叶った感じです。武道館に立つぐらいじゃない?叶ってないの。あれ、武道館に立つって決めたの去年だっけ?
鷹乃助:一昨年だね。
kai:結成1年目の目標が武道館に立つことでした(笑)。
ANNIE A:でも充実した2024年だったと思います。
鷹乃助:濃すぎましたね。ワンマンツアーと3マンツアーが被ってたので本数も多かったんですけど、全国を廻って本数を経ることでバンドとしてもだいぶ変わっていったなって思います。一昨年の「DEZERT PARTY Vol.13」に出させていただいてからバンドの形が良い方向に向きました。3マンツアーの「共鳴」ではTHE MADNAとZOMBIEと交わることでさらに刺激も受けましたし。
のあか:良い1年だったと思います。ただ、ヴィジュアル系への目が肥えているお客さんに触れる機会が増えていった分、バンドとしての貫通力が足りひんなぁって感じたこともある。それこそTHE MADNAやZOMBIEと廻った「共鳴」もXANVALAとの2マンでも。CHAQLA.としてやりたいことは常に押し通せたし、負けた気もしないけど、感情に触れへん人たちがいるなってことは感じました。…ってここから脱退の理由を全部話せるんですけど(笑)。
一同:(爆笑)
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▲Guitar.のあか
鷹乃助:現状のCHAQLA.として規模感の違いは特に感じさせられましたね。
kai:イメージしてたところにはたどり着くことはできたんだけど、その分まだいけるっていう気持ちがもっと強くなったのでそれは2025年やるべきことかなと思います。あと、のあかが言ったようなスタイルの差は感じましたね。ヴィジュアル系っていうフィールドの中でもCHAQLA.は異端な世界観だと思うので、まさに修羅の道に歩み出している感覚です。戦い方から何から違うと思いました。
────それは当然CHAQLA.の圧倒的独自性が成してる現象でもあると思うんですけど、まだ響いてないなって感覚だったってことですか?
kai:うーん、響かないわけではないんですけどね。まだ響かせてはないって表現が合ってるかな。
のあか:そこから1つステップアップしようとした時に見てるものが違うかったって感じですね。そのステップに上がるための戦い方は各々知ってたからできたけど、その先どうやって戦うの?ってとこが課題で。自分たちの良くなかった点を潰していくだけでは勝てないなってのはめっちゃ感じたっすね。
────みんなの想像以上のスピードで登っていってCHAQLA.幻想が強くなってしまったところもある?
ANNIE A:そういうことかも。俺らなんてまだ2年目のバンドなのに、すでに耳が肥えてるお客さんの前に立つことができたって考えれば良いことなんですけどね。みんなにどう映ってるかわかんないですけど、かなりオリジナルを追求しているバンドだからCHAQLA.っていうものが理解不能に見える部分はあるんだと思います。
────…Bikkyさん、インタビュー中、おやつはなるべく静かに食べましょうか。
Bikky:あ、バレました?すいません。音立てないように食べます。
のあか:あ~あバレた!彼今日誕生日なんですよ。
Bikky:すいません。本日の主役です(笑)。
ANNIE A:自由なバンドですいません(笑)。でもね、俺は理解不能なところに面白さを感じる人間だから、このシーンでこのバンドをやってることに楽しさを見出しているんです。だから敗北感も全くなくて、もっとこのスタイルで戦っていきたいなって思ってます。
kai:そうだね。
────注目を浴びたのはみんなにとって重荷な部分もありましたか?それともシンプルに心地好いものでした?
ANNIE A:正直どっちもかな。アートも音楽も自信を持って提示をしていたから、良いものが評価されるのは当たり前のことだと思ってます。アルバムだってめちゃくちゃ良い作品を作れたし。ヴィジュアル系っぽいとか、ぽくないとかどうでも良くてカッコよかったらバンドは売れるんだぞって思ってるから当たり前ではある。だけど、ヴィジュアル系っていうカルチャーでやってる難しさもめちゃめちゃ感じてますね。でも、そこを変えるつもりもない。
Bikky:去年ですよね?最高に気持ち良かったです。CHAQLA.が完全にヴィジュアル系の中心だなと思いますね。
────そんなしたり顔で言わないでくださいよ(笑)。
Bikky:勢いはちゃんと出せたと思うんですよ。このセンスでもこのジャンルでやっていいんだって。歌とか音楽を届けるっていうより、ただその場だけを盛り上げるような曲とかいらないと思いませんか?
ANNIE A:嫌な奴みたいに思われちゃうよ(笑)。
Bikky:自分の中での価値観で感じれば良いと思うんですけど、オリジナリティがないバンドみたいになりたくないからCHAQLA.をやっているので。
ANNIE A:それに尽きるよね。せっかく音楽やってるんだったら新しいもの作った方が楽しいじゃんと思ってたから、ようやくそれをCHAQLA.でやれてる気がするし、それが少しでも評価されてるなら嬉しいです。
────ヴィジュアル系に閉塞感を感じながらもそこに座標を置いている理由っていうのは何なんでしょう?
Bikky:みんなヴィジュアル系には愛があるからだと思います。憧れた業界だし、リスペクトできるカッコいいバンドもいる。あと、ファッションとかメイクとか派手に魅せることが好きなんじゃないですかね。それができるのがヴィジュアル系だったのかも知れないです。
────なるほど。鷹乃助さんは去年プレッシャーとか感じました?
鷹乃助:そうですね。…超楽しかったです!
一同:(爆笑)!
鷹乃助:本当に楽しかったですね。プラスの波動を放ってたと思います。そこに人が集まって来てくれたように感じているのでマイナスな波動は出してないです。注目をマイナスに思ったこともない。僕は、そもそも中身が伴ってない状態で注目されたくないんですよ。やれ、愛だとかも、本当に思ってない状態でライヴをしたくないし。でも、ちゃんと伴った活動ができたと思ってますよ。だから、超楽しかったです!
kai:お客さんも含めて音楽を好きな人、なんて言うんだろう…音楽に詳しくて耳が肥えた人に届いた気がするので手応えはあります。あと、関係者ですよね。それこそ昔からのヴィジュアル系を知っている先輩たちにすごく響いてたと思ってて、それは重荷っていうよりは嬉しい。アニィが作る曲があって、俺らみんなで作り上げる。毎回本当にカッコいい曲だから響いて当然なんですよ。アニィは天才だからね。でも、ヴィジュアル系の中でバンドとして見た時に、お客さんにはまだ影響を与えきれてないかなとは思います。このスタイルがカッコいいし、ちょっとハズいけど何なら去年プライベートで一番聴いたの自分たちの曲なぐらい大好きなんですけど、それを“どう広めていくか?”っていう作業が必要になってくると思います。去年を1年走り抜けて今はそういうことを考えるようになってきました。一方で曲とかライヴは考えすぎないように好きに音楽もアートも表現していきたいですね。性格的にはネガティブなんですけど、なるべくポジティブにいたいです。
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────そんな中ですが、2月22日、23日池袋Black Holeで開催される「次元上昇のすゝめ~予言の書~【極】上巻/~予言の書~【極】下巻」でのあかさんが脱退することとなりました。
のあか:押忍。
────ここで聞いちゃうんですけど、ぶっちゃけメンバー仲悪くないですよね?
のあか:多分。
Bikky:いやぁ~どうでしょうねぇ。犬猿の仲ってことにしとく?
のあか:でも発表してから正直、俺はぎこちなくはある。
ANNIE A:あはははは!(笑)
Bikky:まあ、でも円満退社ではあるっすね。
────人間関係じゃない部分で抜けるからこそあえて、のあかさんにも去年を振り返ってほしいんですよ。
のあか:音楽やスタイル的にもみんなと自分が好きなものは違ってたんです。CHAQLA.をやっていく中で自分のテーマとして“みんなに染まれるかな?”ってずっと思ってて。自分はあんまり理解してないんだけど、彼らがあんなに目をキラキラさせて良いと思っているものなら、何か良い理由があるはずだと思ってやってた1年でした。全部の物事そうだと思うんですけど、良いところもあったら悪いところもあるじゃないですか?その両方を見ちゃうから混乱しちゃうんです。どっちかだけを信じるっていうことがあんまりできひんから。それで、“どうなんだろう?”みたいなのを探ってたのが去年。
────いつぐらいですか?
のあか:8月にキネマ倶楽部でやったワンマンが終わったあたりからかな。辞めるとかまでは考えてなかったんですけど。そもそもCHAQLA.って気持ちが本当に100%じゃないと輝かないバンドなんで、言い方はすごい悪いけど、あえて自分の本心を考えないようにしてました。ただ、キネマ倶楽部が終わってステップアップしないといけないなあって考えて、自分がやってきていたことだけじゃ通用しなくなってくるなとも思ったし、じゃあそこでもっとヴィジュアル系に振るか、外の世界に行けるバンドになるかどっちなんだろうってずっと考えてました。CHAQLA.にとってどっちの方が良いんだろうって悩んでたんですけど、外の世界に振るにしても、その振り方を自分はわからない。かと言ってヴィジュアル系に振れるメンバーでもないからどこへ向かうべきなのか考え始めたのが発端ですね。
────それ、CHAQLA.の評価が上がれば上がるほどツラかったんじゃないですか?
のあか:うん。あ~ツラくはあったけど注目される状況はおいしいと思えてた。
ANNIE A:その感覚は間違ってないと思う。
────客観視ができすぎたのかもしれない。
のあか:そこはかなり客観視してたと思いますね。