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【ユナイト】ライヴレポート<UNiTE. 14th Anniversary oneman live [U&U's -Now or Never-]>2025.3.29(Sat.) EX THEATER ROPPONGI◆ユナイト、はじまりの場所で迎えた14周年を祝うワンマンライブ。「支えてくれた人の心とか魂とか、今でも変わらず、きっとここに生き続けてる。だからユナイトの音楽、めっちゃ強いと思う」

節々に無邪気なキャラクターを織り交ぜながら希が挨拶すると、「一緒に弾けて混ざり合いましょう!」と思い思いに作った〇(丸)が揺れる“泡ジャンプ”で一体感を帯びた「泡沫」や、一足早く常夏を呼び起こした「Cocky-discuS」とアクティブな楽曲を受けて会場の熱は急上昇。そこへ、“死者蘇生”(新生ユナイトで既存曲を初披露すること)を遂げた「At traction S」では歓喜の声が上がり、続いて冒頭のシャウトからメロディアスに急展開していく「Rely.」と、ポップからハードまでふり幅の広さを体感させた。バラエティー豊富な楽曲の中には一貫してメンバーが声や音を思うがままに重ねることで起こるグルーヴがあり、なによりもそのバンド感を楽しんでいるソウルフルなアクトが一際魅力的に目に映る。

ここで観客に着席を促し、「これからの時間は皆様にリラックスして音楽を聴いていただきたい」とスペシャルな一幕へと突入。まずは、VJ映像によって歌詞を映しながら美しく届けた「栞」で淡い春色に包み、そこから一変して場内に雨音が響き渡ると同時にステージはスモークに覆われた。次第に視界が開けていく先に見えたのは、センターに佇む希、両サイドにセットしたピアニスト(青)とバイオリニスト(後藤泰観)の姿だった。3人編成で披露した「雨と鈴」を希が圧巻の歌唱力で歌い上げ、瞬時に上品なコンサート会場へと空気がシフト。次に楽器隊のみにチェンジして、ピアノとバイオリンの音色を交えてより雅やかさを増したインストゥルメンタル曲「天狗」を迫真のプレイで魅せる。これだけに留まらず、オーケストラさながらの壮大感を持った「クオリア」、椎名未緒のソロワークとして作られた曲をユナイトとして再レコーディングした「レムリア」と、シアトリカルに見せるステージも桁外れに進化していた。「スペシャルセッション、14周年ということでいつもと変わったユナイトをお届けしました。最高やろう!? リハから楽しかった!」と希が嬉々として感想を述べていた通り、“届ける”ことを前提としながらも、ステージ上で究極なまでに練り上げられる形の音楽におのずとオーディエンスを巻き込んでいくといったパワーバランスだった。このスペシャルセッションはアニバーサリーならではの特別感をプレゼントするだけでなく、それ以上にメンバーが自分たちの音楽を楽しむことへ忠実に、さらには彼らが持つ音楽的ポテンシャルの結晶を存分に発揮していた一時だったように思う。


着席していたオーディエンスを「起立!」の号令で立ち上がらせて、ライブはいよいよ後半戦へ。「灰色の心象へ胡乱の詩に軽い音」でスピーディーに勢いづいていくのを、莎奈が時折派手にドラムを打ち鳴らすことで鼓舞し、さらに羊ポーズで客席を揺らしたゴシックテイストの「sheeple cirQus」、「Hermit club」ではホールゆえにいつも通りの全力疾走(モッシュ)とはいかないまでも、その代わりと言わんばかりに希はステージの端から端まで駆け回っていた。そんな狂騒を繰り広げるも、最後はセンターにメンバーが集結して“手を繋いで逝こう きっとまた此処で会えると 信じているよ!”と強いニュアンスで歌い替えたところには思わずグッときてしまう。「もういっちょ、死者蘇生させちゃうよ!」と投下された「FCW」がフロアのボルテージを高め、初期によく見られた未緒とLiNが同時にギターを回す場面もステージに蘇った。さらに、ヘッドバンギングが巻き起こった「EARL GREY」や、偏愛ぶりを炸裂させた「ice」と惜しみなく並べられていたキラーチューン。ひたすらに白熱した暴れぶりを見せたところに彼らの初期衝動が重なるも、成熟したスキルフルな面がしっかりと14周年という歴を感じさせた。

クライマックスには、今日、この場所で歌うべき意味を持った曲が用意されていた。「楽しいな! 僕ら、この1年でめちゃくちゃ仲良くなったんですよ」と希が話していた通り、直近の活動では“仲良し”という合言葉でメンバー同士はもちろんファンとも距離を縮めていたことが印象に残っている。そのパワーを「-ハロミュジック-」でダンサブルに爆発させ、ソロ回しでは未緒のターンで「のん、入ってくれてありがとう!」と叫んだのに対し、即座に「入れてくれてありがとう!」と笑顔で答えた希。さらに、バンドとファンとの結びつきを歌う「イオ」が一際ダイナミックに響き、「僕たちをさらに1つにしてくれた曲」と紹介した「[about us]」では、足並みを揃えて目指すべき照準へ身を尽そうと進んで行く、今のユナイトの在り方を象徴的にみせていた。センターで向かい合ってギターソロを弾き切った未緒とLiNが拳を付け合わせたのをはじめ、メンバー間の結束の強さが表れたシーンも目に飛び込んでくる。そして、2年前にいち早く新体制のユナイトが秘める可能性を示したのが「アイ-hope-」で、まさにこの曲で歌われている通り“人との出会いにある理由と奇跡”によってアップデートされた楽曲を改めて5人のはじまりの場所で届けたことは、まだまだこんなもんじゃないといった期待を抱かせるに十分な決意表明でもあった。

「2年前、ここEX THEATERで今のこの5人のユナイトがはじまったんです。そのときにたくさんの人に支えられて、背中を押されたのを今でもすごく覚えています。あのとき支えてくれた人の心とか魂とか、今でも変わらず、きっとここに生き続けてる。だからユナイトの音楽、めっちゃ強いと思う。みんなの力があるから、めっちゃ強いと思う。……ユナイトって、そういうバンドや。一人一人の人生に寄り添って歩き続けたい、そんなバンドです。――あのとき、みんなで歌った曲をここEX THEATERで、今度はこの5人で演奏します。聴いてください」と、そっと射しこんだメンバーカラーの照明が希の言葉を一層引き立てるようにして、上空を銀テープが舞う中で披露された「ふわり」。“あの日”のドキュメント映像から、“今”の姿を映し出したライブカメラの映像への移り変わりを目にしながら、功績と言うべき振り返りたくなる過去は強さへの礎なのだと痛感した。そして、すでに十分なほどこみ上げていた思いが遂にバーストしたのが、ラストを飾った「hananone.」。「僕の人生を変えてくれたユナイトやU’sのことを思って曲にしてきました。ユナイトに入って、初めて書いた曲です。この曲と一緒に、これからもユナイトという空間を愛したいし、愛し続けたいと思います」と紹介したこの曲は、バンドにまた新たな色を添えることとなり、正真正銘の大きな一歩でもあったと言える。何者でもなかった、しかしユナイトとの出会いによって人生が華やかになった。希自身が経験したのと同じように、ユナイトはこれからも多くの人の人生を華やかにする種をまき続けていくことだろう。

「次は15周年なんで! 4月からも楽しいことがいっぱい待ってるから、また会いにきてください」の言葉通り、既に発表されている2マンライブやオーダーメイドワンマンに加え、終演後には新たな発表があった。6月18日にはFULL ALBUM「FANTASTiC」がリリースされ、本作を引っ提げたOneman Live Tour「FANTASTIC NERDS」が決定。さらに、早くも1年後の3月29日に15周年公演を予感させる告知も。
「hananone.」の歌詞に“終わらない物語(ストーリー)”というフレーズが含まれていたことに、どこか運命的なものを感じたエンディング。これまで何度も“もう一度”を繰り返してきたユナイトの未来は、またここから大きく動き出していく。

Photo:白石達也 / Akira”TERU”Sugihara / TomiKe
Report:平井綾子(Ayako Hirai)

SET LIST

UNiTE. 14th Anniversary oneman live [U&U's -Now or Never-]
2025.3.29(Sat.) EX THEATER ROPPONGI
[SET LIST]
1. 花晨
2. ミドルノート
3. small world order
4. 泡沫
5. Cocky-discuS
6. At traction S
7. Rely.
8. 栞
9. 雨と鈴
10. 天狗
11. クオリア
12. レムリア
13. 灰色の心象へ胡乱の詩に軽い音
14. sheeple cirQus
15. Hermit club
16. FCW
17. EARL GREY
18. ice
19. -ハロミュジック-
20. イオ
21. [about us]
22. アイ -hope-
23. ふわり
24. hananone.

LIVE

■UNiTE. 2025 Oneman Live Tour 「FANTASTIC NERDS」
・7/12(土) 下北沢シャングリラ
・7/13(日) 町田The Play House
・7/20(日) 新潟GOLDEN PIGS BLACK STAGE
・7/21 (月・祝) 前橋DYVER
・7/25(金) さいたま北浦和Ayers
・8/02(土) 小倉FUSE
・8/03(日) 小倉FUSE
・8/09(土) 盛岡the five morioka
・8/10(日) 仙台ROCKATERIA
・8/16(土) OSAKA MUSE
・8/17(日) 神戸VARIT.
・8/23(土) 善行Z
・8/24(日) 新横浜NEW SIDE BEACH!!
・8/30(土) 名古屋ell. FITS ALL
・8/31(日) 静岡UMBER
・9/06(土) 函館club COCOA
・9/07(日) 函館club COCOA
・9/12(金) 水戸LIGHT HOUSE
・9/13(土) HEAVEN’S ROCK宇都宮 VJ-2
・9/21(日) 渋谷WWWX <ツアーファイナル>
・10/18(土) 桜坂セントラル <ツアー裏ファイナル>
・10/19(日) 桜坂セントラル <ツアー裏ファイナル>

【チケット】前売¥5,000(税込・D代別) 
※当日無料チケットあり(18歳以下限定)
〈mobile FC [elite U's]抽選先行〉 https://sp.unite-mobile.com/
〈一般抽選先行〉 https://t.livepocket.jp/t/1hr25

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■ユナイト × 蛾と蝶 2MAN LIVE 「蛾と蝶とユナイと」
・5/22(木) Spotify O-WEST
【出演】 ユナイト / 蛾と蝶
【チケット】 https://l-tike.com/unite/

■ユナイト × vistlip 2MAN LIVE 「LiN²GUA FRANCA」
・5/23(金) Spotify O-WEST
【出演】 ユナイト / vistlip
【チケット】 https://l-tike.com/unite/

■ユナイト × Hello Sleepwalkers 2MAN LIVE 「BUTTER CHICKEN」
・5/28(水) Spotify O-WEST
【出演】 ユナイト / Hello Sleepwalkers
【チケット】 https://l-tike.com/unite/

■ユナイト × 零[Hz] 2MAN LIVE 「UNi-ZERO」
・6/10(火) Spotify O-WEST
【出演】 ユナイト / 零[Hz]
【チケット】 https://l-tike.com/unite/

■ユナイト × THE MADNA 2MAN LIVE 「アイスクリームソーダ」
・6/11(水)Spotify O-WEST
【出演】 ユナイト / THE MADNA
【チケット】 https://l-tike.com/unite/

■ユナイト × 逹瑯 2MAN LIVE 「the sequel to last night's dream」
・6/30(月)Spotify O-WEST
【出演】 ユナイト / 逹瑯
【チケット】 https://l-tike.com/unite/

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■ユナイト ハク フィーチャーイベント「Green Monster!! Vol.4」
・6/25(水) 高田馬場CLUB PHASE
【チケット】前売¥5,000(税込+D代別)
〈mobile FC [elite U's]抽選先行〉 https://sp.unite-mobile.com/
〈一般抽選先行〉 https://x.gd/DIeDw

RELEASE

■6th Full Album「FANTASTiC」
CDリリース:6月18日(水) / 通常盤¥5,000(税込)
国内配信:6月25日(水) / 海外配信:6月18日(水)

関連リンク

[ユナイト オフィシャルサイト]
http://www.unite-jp.com/

[ユナイト オフィシャルTwitter]
https://twitter.com/official_unite

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