「ΛrlequiΩ PRESENTS 「friend&fiend」2025開催に向け暁の呼びかけで行われた全3回に渡る座談会。vistlip海、BugLug一聖を迎えての第1回、暁から出た言葉“会話がしたい”とは!?」
ただ単に仲が良いだけではなく、そこにリスペクトがともなう関係性は貴重だ。2月15日に川崎CLUB CITTA' で開催される[ΛrlequiΩ PRESENTS 「friend&fiend」]を前に「今までと違うことをしたいというよりは、自分から巻き込んでいくことに挑戦してみたい」と語るΛrlequiΩのフロントマン・暁が、このたびイベントに参加する海(vistlip)と一聖(BugLug)と語りあってくれた、率直で素直な言葉たち。そこには未来に向けたドキドキがあふれている。
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バンドからの直接の誘いってめっちゃいいことだと思ってる
────2月15日に川崎クラブチッタにて[ΛrlequiΩ PRESENTS 「friend&fiend」]が開催されることが決まっている中、このたびはオーガナイザーであるΛrlequiΩの暁さん、そして参加される側のvistlipからは海さん、さらにBugLugから一聖さんにも起こしいただきました。ちなみに、この鼎談にあたっては暁さんから「みんなと会話がしたい」との素朴なご要望をいただいていることをまずはみなさんにお伝えしておきたいと思います。
一聖:いやまぁ、普段から会えば会話は確実にしてる気がするけど(笑)
海:あらたまって会話とか言われると「なんの話だ?!」って思っちゃうよ。
暁:なんかね、イベントをやる前にちょっとしゃべっておきたかったんです。そもそも、今回の[ΛrlequiΩ PRESENTS 「friend&fiend」]に関しては「シンプルに楽しくやりたいっていうところが一番大きいです」みたいなことを、僕らの方から誘わせてもらった時にも伝えてたじゃないですか。
海:うん、そうだったね。その話は覚えてる。
暁:もちろん、イベントで他のバンドと交わっていく時には心躍るような瞬間もあるだろうなとは思いつつ、でも僕なんかはvistlipがこうして今回出てくれることに対して半分驚いてるところもあったりしますからね。BugLugはBugLugで自分たちでバグサミもやって来てて、うちとは2マンツアーもやってたりするわけで、それぞれのバンドがイベントに出たり、対バンでライヴをする時どういうところにモチベーションを感じてるのか、あるいは逆にそうじゃないこともあったりするのか、っていう心の起伏みたいなところを今日はいろいろしゃべれたらいいなと思ってるんですよ。
▲暁(ΛrlequiΩ)
────ちなみに、暁さんは「vistlipがこうして今回出てくれることに対して半分驚いてる」とおっしゃられましたが、どのような点についてそう感じられているのですか??
暁:誘わせてはもらってますけど、はなから「出てくれるやろ」みたいなテンションではなかったっていうことです。「どうかなぁ、出てくれるかなぁ」と思ってたので。
海:このへんの微妙なニュアンス、文面になるとすげー伝わりづらそう(苦笑)
暁:vistlipは以前[アルルカン Presents「束の世界-SONOSEKA-」](2021年11月14日Zepp Hanedaにて開催)に出てもらいましたけど、あの時と今回ではまたイベントの趣向は違うので、こういう「楽しくみんなでワイワイやりたいです」っていう場に出てもらえるのか、それが今のvistlip的に○なのか×なのかもちょっとわかんなかったんですよ。ただ、お声掛けしたらOKをもらえたので。
海:多分、なにも知らない人からすると暁の言う「声かけたらOKもらえました」っていう話はわりと簡単に聞こえるかもしれないんで、一応そのへんを説明するとですね。実はメチャクチャいろいろあった後に「よし、出ようか」となったんですよ。
暁:ほんっっとありがとうございます!
海:ウチのバンドはけっこう考え込むタイプのメンバーが多いんで、検討を重ねる必要があったというか。それと、最初はまず奈緒から電話もらって、奈緒からも「どうしたらいいか」って言われたんですよ。単にイベント出てくださいみたいな話というよりは、わりと重めのスタンスで「人として話をしたい」っていう感じの切り出し方をされたんです。
────その雰囲気は「楽しくみんなでワイワイやりたいです」という、先ほどのお話とはまた少し違う風向きのように感じられますね。
海:とりあえず、普通に考えたらΛrlequiΩの事務所の社長のことは前からよく知ってるわけだし、彼から連絡もらうとか、まずは会社間で話を取り付けてもらって、そこから制作会社にも話をしてっていう流れでも良いはずなんですけどね。だけど、奈緒は「今回はとにかく“人のつながりを大事するイベントにしたい”ので、まずは僕から連絡させてもらいました」って言ったんですよ。しかも、その次のステップとして俺がうちのメンバーにこの件を伝えるのか、あるいはうちのヴォーカルと暁もつながりはあるからそこをさらに通すのか、うちの上手ギターと來堵もつながってるからそことも話をつなげるっていう選択肢もあるっていうことで、奈緒からは「それぞれのメンバーからまたあらためて連絡させてもらっていいですか」って言われたんです。で、そのへんの順序を「どうしたらいいか」って相談されたわけなんです。
────なるほど、そういうことだったのですか。
海:おそらく、もし奈緒からこの話を聞く前に違うところから「こういうイベントがあるんです」って耳に入ってたら、水くさいじゃないけどやっぱり「なんだよ、だったらまずは言ってこいよ」って俺も思ったろうし、奈緒もそういうところを凄く気にしてるんだろうなっていうのは凄い感じましたよ。あと、今回は暁も言ってたとおり主旨が“束の世界”の時とは違うっていうことで、前はちょうどコロナの時期だったっていうのもあってわりと固いテーマを掲げつつ、みんなでそこに向かっていこう!みたいなところがあってわかりやすかったし、うちらとしても賛同しやすかったんです。その点、今回は主旨があの時よりもふわっとしてるんで、そこは即決がちょっと難しいところでもありました。
────この[ΛrlequiΩ PRESENTS 「friend&fiend」]というイベントタイトルを、どのように解釈するかというところでもあったのかもしれませんね。
海:たとえば、仲が良いって言ってもいろいろあるじゃないですか。個々のつながりがあって仲が良いっていうのと、バンド同士が仲良いっていうのは必ずしもイコールってわけじゃないし。なおかつ、ΛrlequiΩが仲良くしてるやつらとウチがどういうふうに絡むことになっていくのかも未知数なところがありますから。ウチの場合、僕以外のメンバーは人見知りも多いんでね(笑)。そこも含めて「俺ら浮くんじゃね?」みたいな意見もあって「どうしようかね?」ってなったんですよ。それも、僕以外の4人は半々で「やりたい派」と「出てもいいのかわかんない派」に分かれちゃって。
暁:出たくない、ではなかったんですね。
海:そう。ほんとに「わかんない」だから決まるまでに時間がかかったっていうこと。
暁:まじでめっちゃ待ちました(笑)
海:その間に2回くらい、うちのライヴ来たもんな。なんなら地方まで来て。
暁:仙台でライヴがあった時に前乗りしたんで、その日vistlipがやってたから「行っていいですか」って訊いたら「いいよ」って言ってもらえたんですよ。
海:奈緒か暁だけで来るのかなと思ってたら、みんな来たもんな。そして、その場で直接うちのメンバーに話をしてましたね。結果的には、その時の話の中にこもってた熱量みたいなものがトドメになったところはあったと思いますよ。うちのメンバーは人見知りだけど、義理堅いとこあるから。ただ、智は怪訝そうに「俺も恵方巻き食べることになるのかなぁ…??」とは言ってた(笑)
暁:去年、恵比寿LIQUID ROOMでやった[ΛrlequiΩ PRESENTS 「friend&fiend」]はちょうど節分の当日やったんで、恵方巻をみんなで食べたんですけどね。確かに、智さんがそういうことするイメージはないです(笑)
────vistlipは基本的に生真面目なところのあるバンドなのだと思います。
海:うちは全員A型なもので。ややこしいバンドなんです(笑)
────いっぽう、BugLugは今回の[ΛrlequiΩ PRESENTS 「friend&fiend」]へどのような経緯で参加されることになったのでしょうか。
暁:僕から一聖くんに連絡したんです。というのも、BugLugは個人的な感覚として“自分が前に進みたいな”と意識している時にちょうど同じイベントに出ることがあったり、あるいはBugLugからイベントに呼んでもらったりっていうことが多い気がしていて、一緒にいるとなんかおもろいことがよく起こるんですよね。ほんとやったら去年も出て欲しかったんですけど、あの時はスケジュールが合わなかったんで、今回はぜひ出て欲しいなと思ってわりとラフに誘わせてもらいました。
────そのラフなお誘いを一聖さんはどのように受け止められたのです?
一聖:バンドからの直接の誘いってめっちゃいいことだと思ってるが故に、正直そこはなんも考えずに「出るよ」って答えた迄です。昔は雑誌だったり、媒体をからめた大きいイベントなんかがありましたけど、今の時代はそんなのもないじゃないですか。
────V系雑誌『SHOXX』主催の[SHOCK WAVE]や、V系専門CDショップ主催の[ZEAL LINK TOUR]などをはじめとして当時はいろいろありましたよね。
一聖:そうそう。ああいうのがなくなった今、やっぱりバンド側から仕切って発信していかないとバンドの存在価値って薄れんじゃね?って思ったりもするから、そういった意味で[バグサミ]をやっているっていうのもあるし、ΛrlequiΩから誘ってもらえれば当然そこにも出ます、っていうだけの話なんです。だから、うちはすぐOK出した感じでした。
海:BugLugっていっつも返事速いよね。
一聖:秒で決まります、基本的に(笑)。特に、今回の場合は去年出られなかったっていうのと、その前からΛrlequiΩが主催をやってたのは知ってたけどそれには呼ばれてなかったから、気持ち的にはようやくだなっていうのもありましたよね。