【70.(XANVALA・Ba) × IKUO】<対談>2月4日(火)池袋EDGE<『Aiming』Multiple>にて共演!音楽ジャンルや世代の垣根を越えた2人のベーシスト対談が実現
2月4日に池袋EDGEにて開催される『Aiming』Multipleで共演することをきっかけに、ベーシスト/ シンガーソングライターのIKUOとXANVALAのベーシスト70.の対談が実現した。
70.が絶大なリスペクトを寄せるIKUOとの念願叶っての対談で繰り広げられたのは、音楽ジャンルや世代の垣根を越えた2人のベーシストのポリシーについてや、“ヴィジュアル系”における自己表現に対する概念。確固たるブランディングを構築してきたIKUOが語る遍歴からは、70.が感化されたのも頷ける貴重な話題が飛び出した。
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────まずは、今回の対談が実現した経緯からお願いできますか?
70.:『Aiming』Multipleという3マンイベントがあって、そのイベントを主催されているのが池袋EDGEのPAのサノさんという方なんです。昔からお世話になっている方でもあって、サノさんから「70.、IKUOさんと対バンしたくない?」って言っていただけたんですよ。で、「え!マジっすか!?」ってなったのがきっかけですね。
────2月4日に開催される『Aiming』Multipleは、IKUOさんとXANVALA、THE MICRO HEAD 4N'Sの3マンとなりますね。すると、70.さんにとってはIKUOさんとの対バンもこの対談も、念願叶ってという……。
70.:もう、本当にずっと雲の上の方だったので!
IKUO:いやいや(笑)。もちろん、XANVALAは昔から知っていて。
70.:本当ですか!?
IKUO:本当だよ(笑)。結構、みんながビックリするくらいバンドには詳しいんですよ。でも、まさかXANVALAと対バンする機会があるとは思ってもみなかったから、ちょっとビックリした。僕はバンドもやってるんですけど、最近はソロもやるようになって、去年あたりから積極的に活動していきたいっていうのもあって(池袋)EDGEさんに出させてもらったんですよ。そのときのイベントも『Aiming』Multipleで、DaizyStripperとKraとの対バンだったかな。
────5月に開催されたときですね。
IKUO:そうですね。自分の中では、バンドだと虎の威を借る狐じゃないですけどキャリアのあるバンドにもオラオラいける感じがあっても、なにせソロではまだキャリアもないし自信もなくて。だからソロでDaizyStripperやKraと対バンっていうのは恐れ多いのもあったし、今回の3マンもTHE MICRO HEAD 4N'Sさんは先輩なので過去に対バンしたことがあるけども、XANVALAさんは世代としても僕よりも若いし、知ってはいるものの正直未知な領域で。だから、確かライブのMCでも「怖い!」って言ってたくらいなんですよ。
70.:(笑)
IKUO:EDGEの方から「70.くんがIKUOさんのことを好きらしい」っていうのを聞いたときも、「え~?“これ”(※手でゴマをする)じゃないの?」って(笑)。でも対バンが決定したあとに、こうやって対談のお話をいただいてすごく嬉しかったです。
────70.さん、“これ”(ゴマすり)じゃないことを証明するときですよ!
70.:はい! 初めてIKUOさんの存在を知ったのは、abingdon boys schoolでサポートをされているのを見たことがきっかけだったんです。俺のベースの入りがJさん(LUNA SEA)で、当時abingdon boys schoolが「Sweetest Coma Again」のカバーをやっていて。
────LUNA SEAのトリビュートアルバムに収録されていたものですね。
70.:そうです。それを聴いたときに、サビ後半のベースが動いてるところで「なんだこのベース!?」と思って、誰が弾いているのかを調べたらIKUOさんだったんですよ。もう、かなり前の話なんですけど……。
IKUO:2007年だったからね。
70.:そのあと、T.M. RevolutionやAcid Black Cherryでもサポートをされているのを知ってCDを聴きまくりましたし、俺が機材を買うときにはIKUOさんが使用しているものを参考にさせていただいてるんですよ。
IKUO:え~、そうなんだ! もう、その頃にはバンドをやってたの?
70.:やってましたね。
IKUO:ヴィジュアル系バンド?
70.:そうですね。
IKUO:“アビングドン”はヴィジュアル系バンドの括りではなかったけど……。
70.:ただ、西川(貴教)さんに影響を受けたっていうヴィジュアル系バンドマンって、結構多いんですよ。
IKUO:そう、多いよね。
70.:それこそT.M. Revolutionもすごく聴いていたんで、IKUOさんがインストカバーした「THUNDERBIRD」(アルバム「R.E.D. ZONE」収録)は、マジで感動しました! 何回聴いたかわからないくらい。
IKUO:すごいな(笑)。そこまで聴いてくれてるなんて、ちょっとビックリ。
70.:プレイにしてもヴィジュアルにしても、好きになる部分がたくさんあったんです。
────言わば、影響を受けたのはヴィジュアル系アーティストに限らずということですね。
70.:そうですね。俺、ひなっちさんも熱くて好きなんですよ。
IKUO:ベーシストって、ノンジャンルだよね。使ってる機材もノンジャンルというか。
70.:みんなそれぞれ違いますからね。
IKUO:僕が交流のあるベーシストもノンジャンルで、サム(超ジャシー)なんかはジャズが好きですからね。そういう中でも70.くんがヴィジュアル系を選んだっていうのは、逆になんでなんですか?
70.:“なんでもできる”っていうのは、すごく大きいですね。ヴォーカルがドンと世界観を示してくれれば、どんな曲をやってもいいっていう。
IKUO:なるほど。僕、XANVALAの曲も聴いたんですけど、やっぱり幅広いですよね。一番新しい「エンジェル・ドロップ」なんかは、王道なハードロックなところをいってると思うし、
僕自身がちょっと古いロックサウンドが好きなのもあって刺さるものもあったから、きっとそういうサウンドが好きな作曲者がメンバーの中にいるんだと思ったし、聴いたときに「おお!」って思いましたね。
70.:ありがとうございます! ウチは、楽器隊全員が作曲できるんですよ。
IKUO:それは素晴らしい! だから、それぞれ違う感じなんだね。
70.:はい。それがウチの売りでもあって。
IKUO:やっぱり、ヴィジュアル系ってそこがおもしろいと思うんですよ。「ヴィジュアル系ってなんなの?」っていうところで僕がよく言うのは、音楽性のことを表しているわけではないっていうことで。言ってみれば、多様化してますよね。それに、スキルも高い。最近で言うと、CHAQLA.とか、201号室もそうだしnuriéなんかも、いわゆるヴィジュアル系ドンズバの曲ではないじゃないですか。でも、ヴィジュアル系ではあって。JILUKAも音楽性としてはメタルコアだけど、ヴィジュアル系であるし。だから、“音”ではないんだなって思うし、そういうところに僕は惹かれるんですよ。
70.:そこの自由度がいいところだと思うんですよね。だから、ヴィジュアル系っていうのはカルチャーだと思っていて。
IKUO:しかも、どの音楽性もモノマネじゃなくてちゃんとしてるっていう。例えば、同じ音楽性でも「ラウドバンドだ」って言ってしまうとできないことが、ヴィジュアル系バンドだとできちゃったりする。そういうところにおもしろみを感じるし、それこそ最近Kamijoさんの活動で実感するのが、海外のヴィジュアル系人気っていろんな意味で幅広いんですよね。音楽性も多様化していく中で、未だにヴィジュアル系っていうものが続いてるっていうのもすごいと思うし。
70.:そういうところでもカルチャーなんですよね。IKUOさんもメイクをなさってて、俺の中では“ヴィジュアル系ベーシストの神様”というか……。
IKUO:ただ、僕が活動し始めた頃っていうのは、まだ“ヴィジュアル系”っていう言葉がなかったんですよ。どちらかというとヘビメタに近くて、昔のメタラーはメイクをしてたので、僕の中ではメイクとロックは昔からリンクしていたんですけど。
70.:表現の1つとして、ということですよね。
IKUO:そう。のちに、サウンドとしてはハードロックとかジャパメタの血を受け継いで、薄めのメイクをした“ソフトヴィジュアル系”というのが生まれて、僕がやっていたLapisLazuliっていうバンドはソフトヴィジュアル系ど真ん中だったと思うんですよ。LapisLazuliっていうのは、プロ経験のある人たちのセカンドキャリアみたいな感じで始めたバンドだったんだけど、そのときのヴォーカルが「ONE PEACE」のOP(「ウィーアー!」)を歌っていた、きただにひろしで。
70.:うわぁぁぁ……!
IKUO:LapisLazuliが解散してからバンドからは一旦離れて。「テニスの王子様」の作曲家をやったりして裏方に回っていく中でソロシンガーデビューをしたんだけど、そのときのイメージとしては「ヴィジュアル系で行きたい」と思ったんですよね。きっと、XANVALAも「どういうヴィジュアルにしようか」とか「どういう戦略でいこうか」っていうことを事務所の社長と一緒に考えると思うんだけど、僕の場合は1人なので、僕が社長であり、アーティストでありという感じで。
70.:全部が、セルフプロデュースですもんね。
IKUO:そう。自分を俯瞰で見て「IKUOをどう売っていこうか」って考えたときに、「ヴィジュアル系にしてやろう」と思ったんです。そのときに、人前に出るときは絶対にメイクをするって決めて。サポートも、JAM Projectとか奥井雅美さんとか、他にもアニソンやゲーム音楽っていろんな現場があったけど、「なんか派手なヤツいるぞ!?」ってなってたと思うんですよね。T.M. Revolutionの現場は結構バックバンドがフィーチャーされる現場でもあったんです。だから「これはチャンス!」と思って、1年目は髪をコーンロウにして白いエクステつけて、2年目からは髪を赤くしたんですよね。テレビ出演のときも、「なんかヴィジュアル系みたいなヤツがいる!」ってなることを狙って。
70.:「あれは誰なんだ!?」ってなりますよね。
IKUO:基本的にバックバンドは照明があたらないから、ベースを光るようにしてこっちから目立たせようとしたこともあった(笑)。そのくらいのタイミングで淳士くん(SHAM SHADE)と僕とでBULL ZEICHEN 88を結成して、ちょうど“アビングドン”のサポートもやっていたから、その頃に僕を知ってくれたっていうことですね。
70.:はい。そこで“ブルゼッケン”の存在も知って、「とんでもない!この人、ヤバい!」と思ってました。
IKUO:本当に!?(笑)
70.:“ブルゼッケン”、5年ぶりにライブやるんですよね?
IKUO:そう。淳士くんから「そろそろやろうか」ということで、4月2日と9日に渋谷REX でやりますね。イメージとしては“新しいブルゼッケン”ではなくて、5年間休んでいたので『5年ぶる!』っていうタイトルなんだけど、“往年のブルゼッケン”をやろうかっていう。
70.:ライブが観られるなんて、激アツですよ! 「覇烏」のプレイスルーなんて、何回再生したかわかんないです。俺はピック(弾き)とスラップなので、プレイスタイルは違うんですけど。
IKUO:XANVALAはソリッドな部分とヘヴィーなリフがメインだけど、サビになるとすごく自由に弾くじゃない? そういうところでもいろんな人の影響を見られるというか、歌うメロディーを弾くじゃないですか。ベースの美味しいところを知ってる人だなと思いますよ。
70.:すごく嬉しいですね……! 音作りに関してもIKUOさんを参考にさせていただいていて、中域のドライブ感も参考にさせてもらってるんですけど、「IKUOさんの音にならない!」ってなってます(笑)。きっと、使ってる竿から違うとは思うんですけど……。
IKUO:何使ってるの?
70.:ATELIER Zです。……ちょっと持ってきます!(※メインギターを持ってくる)
IKUO:ああ、4弦のところに5弦を張ってるんだ?
70.:そうです。それでA#にドロップチューニングにしてて……(IKUOが70.のベースを弾いてるのを見ながら)うわぁ……やばぁ!!!!
────完全に釘付けの、文字で表現しきれないほどの大興奮状態です(笑)。
70.:“70.は感動してる”って書いといてください(笑)。
IKUO:弾きやすいね、しかも軽い!
70.:オリジナルで作っていただいて。半年ぐらい木目を選びましたね。もう、20歳ぐらいからずっとATELIER Zを使ってて。
IKUO:5弦ベースは使わないんだね。そこはこだわりなんだ?
70.:そうですね、4弦ベースでいきたいなと。なので、4弦のところに5弦を張れるように作ってもらったんです。
────ここまでのお話を聞く限りでも、70.さんがIKUOさんをリスペクトする理由は十分に伝わってきました。
70.:機材から音までメチャクチャ参考にさせてもらってるんですけど、IKUOさんの音をマネしてばかりじゃダメだから、そこに自分らしさを足していって。でも、俺みたいにIKUOさんをお手本にしている人って、ヴィジュアル系のベーシストにはいっぱいいると思うんですよね。それこそ、今はYouTubeっていうツールを使ってIKUOさんのことを参考にしている人ってたくさんいると思う。その中で、馴染みのあるライブハウスでIKUOさんと対バンができることが嬉しいし、自分のファンにIKUOさんのベースを聴いてもらえるのが本当に嬉しくて!
IKUO:本当に!? 大丈夫かなぁ……?
70.:何をおっしゃるんですか! 今回の対談も、俺が影響を受けたIKUOさんの話をみんなに聞いてもらいたかったっていう意図もあったんですよ。それに、ヴィジュアル系ベーシストとの対談って、これまであまりなかったじゃないですか?
IKUO:そうだね、なかったかもしれない。
70.:そういう意味では、ある種のきっかけにもなりたかったですし。正直、IKUOさんって世代やジャンルを超越してる存在だと思うんですよ。
IKUO:今、The choppers revolutionっていうフュージョン寄りの活動もしていて、僕の活動の半分ぐらいはヴィジュアル系の世界とはあまりにも違うところにいると思うんですよね。ただ、さっきも言ったように自分の中では「僕はヴィジュアル系だ」っていう自覚があって、その根源を辿ると、一番影響を受けたのはテリー・ボジオなんですよ。ドラマーなんですけど、見た目がかっこいいけど世界一うまいっていう、いわゆる世界で一番速いドラマーなんですよね。ヴィジュアルが振り切っている人は中途半端なテクニックだとおもしろくないっていうことで、両方持っていることに憧れてたんです。だから、「テリー・ボジオみたいなベーシストになりたい」っていうところから始まっていて。
70.:そういうところのルーツが知れたのも、嬉しいです!
IKUO:実際、テリー・ボジオ本人にお会いしたこともあって、「ずっとあなたのようになりたかった」って伝えたんですけどね。だから僕は、とにかくアイコンづくりのためにまずは髪を赤くして、人がやっていないようなプレイをやって、バックバンドでも普通のスタジオミュージシャンの風貌じゃない、「他にはいない」っていうところを狙っていったんですよ。そういうブランディングづくりをしてきたけど、根本は好きなことをやってるだけなんですよね。ヴィジュアル系はなんでもできて、他にないことをやることで、それがまた新しいトレンドになっていけばいいなっていう感じで。
────IKUOさんのおっしゃる、ヴィジュアル面と技術面の両方で人を惹き付けられるというのは、アーティストやミュージシャンにとっての最高理想ですよね。
70.:本当にそう思います。ある意味、俺にとってはIKUOさんの存在が夢というか、「ゆくゆくはこうなりたい」と思う理想像なんですよ。ここに至るまでどれだけの努力をなさってきたかを考えると、そんな軽々しく言えないですけど……本当に、“IKUO”っていうジャンルになってると思うんですよね。
IKUO:反対に僕の中での夢っていうのは、やっぱりバンドで成功することなんですよ。例えば、バンドで日本武道館に立つっていう、その夢を追える立場にいるかどうか。その点、XANVALAにはすごく夢があるし、今度EX THEATER(ROPPONGI)でワンマンをやるんだよね?
70.:はい。5月5日に、今やってるワンマンツアーのグランドフィナーレですね。
IKUO:ライブ会場のキャパシティもどんどん広げていってるし、モチベーションとしてはいい目標がありながらやれてると思うんですよ。僕も、サポートとしてだったらアリーナやホールにもたくさん立ったことがあるけど、個人ではそこには行けない。だから、バンドで成功するっていうことが自分の基準になってるんですよね。そういう意味ではXANVALAに対して“後輩”っていう感覚はなくて、「いいな」っていう羨ましさも込めてのリスペクトがあるんですよ。最近は自分もだいぶ落ち着いてきたところもあるから、今回の対バンで昔のギラギラした感じを取り戻せるんじゃないかって自分に期待してるところもあるんですけどね。もちろん「ちゃんとしたものを見せなきゃ」っていうプレッシャーみたいなものもあるし、バンドで活動してる人たち相手にちょっとビクビクしてるところもありますけど……。
70.:俺もビクビクしてますよ! IKUOさんが弾いた後に俺、ベース弾かなきゃいけないなんて! サノさん、とんでもないことしてくれたなと(笑)。
IKUO:いやいや(笑)。僕なりに、バンドに対してこういう感情になるのはなぜかって考えてみたんですけど、僕はバンドで成功していないっていうのが大きいんですよ。それが、コンプレックスでもある。周りにいた同期のレジェンドバンドたちは、「成功経験を経て今の自分がいる」っていう堂々としたものがやっぱりあるんですよね。正直、Rayflowerを組んだときも周りのメンバーの知名度に比べて、僕だけ「誰だよ」っていう印象もあったと思うんです。考え方によっては「ベース・マガジン」の表紙をやらせてもらったり、個人的なネームバリューはあったりするかもしれないけど。
70.:でも、バンドでIKUOさんの立ち位置を確立するよりも、ソロで今の立ち位置を確立する方がよっぽど難しいことだと思いますけどね。バンドをやってる身からすると、バンドってメンバーと助け合いながらできますけど、ソロの場合は全部1人でマネジメントからプロデュースをやっていくわけで、IKUOさんの場合は周りのレジェンド級の人たちからの信頼を勝ち取れてるっていうのは本当に並大抵のことじゃできないと思いますし。もちろん他のレジェンドバンドやアーティストの皆さんも山を築いてきたと思うんですけど、IKUOさんも大きな山を作り上げてると思うんですよね。
IKUO:ありがとうございます。勇気が出ます!
────70.さんは、XANVALAの中でもリーダーとして特にバンドが打ち出すコンセプトや方向性の中核を担っていると思うんですけれど、そこにはIKUOさんからインスパイアされたことが存分に活かされているんだなと感じました。
70.:過去のIKUOさんのインタビューなんかを読ませていただいたりもして、曲に対する考え方とか、時代のニーズに沿うにはどういう音や曲を作っていけばいいのかっていうことに関しては、本当に影響を受けてますね。今日、話を聞いていても改めて納得するところがすごくありました。
IKUO:時代や人が変わっても、変わらないかっこよさってあると思うんです。でも、僕はどっちかというと逆の考えで、「変わりたい」というところも強いと言いますか。それが、今回髪の毛を赤から黒にした理由にも繋がるんですよ。“赤い髪でピロピロ弾く人”っていう印象を与えたかったっていうのはそうなんだけど、ずっとそれを続けるのはどうなんだろうと思って。同じことをずっと続けていくっていうのは前向きじゃないと思ったし、僕の思う変わりたい願望と矛盾してるなと思ったんですよ。いろんなことがあった時期でもあったんですけど、新しく次のところへ行きたいっていうことで無理やり髪を黒くして、今はベースもヘッドレスのQuad Cortexを使っていて。
────自分自身に変化を起こしたタイミングだったんですね。
IKUO:そうですね。世の中は流れていて、音楽ジャンルも日々進化していく中で、きっとレジェンドの人たちに対しては変わられることに違和感が生じる人もいると思うんですけど、僕の場合はそういう立ち位置ではないと思ってるから変わることもできるし、自分がやりたいからやるっていうことができると思うし。
70.:変わることによって、その先を見つける感じですかね?
IKUO:それはあると思う。僕のプレイスタイルとしては新しいテクニックをどんどん練習していくし、それには「今の若い子よりも上手くなきゃ嫌だ!」みたいな悔しさもあって、なんでも一応トライしてみる。正直、今の若いバンドの方が演奏が上手かったり、機材に対しても今のものを使うからいい音を出していたりするし、なおかつトレンドも抑えてる。僕も、できる限り情報を取り入れようとしていて、最近ではK-POPが好きで、結構網羅してるんですよ。Stray Kidsがライブでは生バンドのサウンドを取り入れてたりもするんですけど、ロックの生バンドのサウンドの需要も広がってるところを見ると、生楽器を使う身としては参考にもなるし、聴く理由にもなるので。
70.:アンテナを常に張り巡せていないと。
IKUO:そう。だからバンドにしてもアイドルにしてもそうだけど、本当にいいものはいいって素直に認めて、新しい情報を自分から取りに行くことが大事。かっこいいものはもちろんだけど、中にはダサいことでもダサいことを理解しながらやるっていうときもあるし。
70.:自分の中で消化して、自分にあった形で演出していくっていうことですね。
IKUO:そう。その演出の方法に、音楽がずっとあるっていう感じですね。
取材・文:Ayako Hirai
写真:Kiwamu Kai
LIVE
2025/02/04 (Tue)池袋EDGE
『Aiming』Multiple (THE MICRO HEAD 4N'S × IKUO × XANVALA)
OPEN 18:00 / START 18:30
前売¥4,500 / 当日¥5,000 ※D代別
ACT:
THE MICRO HEAD 4N'S
IKUO
XANVALA
●e+ プレオーダー A001~
【受付期間】:11月13日(水)12:00~11月27日(水)23:59
【入金期間】:11月29日(金)13:00~12月1日(日)21:00
●e+一般発売 B001~
発売日:12月7日(土)10:00~
■購入ページURL(一般共通)
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関連リンク
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