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【deadman】◆独占インタビュー◆19年ぶりとなるオリジナルアルバム『Genealogie der Moral』をリリース。「懺悔を聞いてるのが本当に神だとは限りませんからね。」────(Vo:眞呼)
僕と眞呼さんが揃っていればdeadmanになるって自信もある
────しかし、2019年の復活以降でもバンドの空気が変わってきているような気がするんですよ。それこそ2022年と2023年でも。もともと闇の中で体育座りをしていたイメージがあったのですが、最近は闇の中をちょっとお散歩しているような気がしていて。
aie:まず、2006年の活動休止までは、自分たちがどうなっていくかっていう不安とその周りの同期のミュージシャンがメジャーデビューしたり引退したりがあって。今の現状じゃダメかもなという不安や、集客とかセールスも含めてっていうこともすごく考えていたんです。20代っていう若さもあるし。それを経て2019年の復活以降は、もう自分たちの活動の中でそういう外的な要因が関係なくなった。現在の方が楽しくやれるというか、ミュージシャンとしては良い意味で変なボタン押しちゃった。だからね、2022年のアルルカン、RAZOR、DEZERTらとの2マンの時は“若者に負けへんで~”って気持ちで楽しんで、昨年のMUCCとの2マンの時は“昔からの仲間だから楽しくやろうぜ~”みたいな。20代の頃背負ってた変なプレッシャーがなくなったんですよね。あとは、僕と眞呼さんが揃っていればdeadmanになるって自信もあるからその辺が違うのかもな。暗闇を散歩してる印象は。
眞呼:2006年までの頃は本当に誰とも喋んなかった。それこそメンバーとも喋ってないので、割と閉鎖的なところはあったと思うんですよ。歌詞に関してもそれが出ていたというか。それで、復活してから今頑張って走っている子たちやMUCCと2マンをやったんですけど、なんかね…実は大差がなかったんですよ。というのも、別に相手がこうやってるから俺たちはこうしようとかってのはなくて、自分たちがdeadmanだって提示できているので。ただね、昔では考えられない、ふざけてる感じが出てきたかな。昔は若かったからちょっとでもミスったらステージに影響が出たりしたんですけど、今はもう失敗したら演奏止めるし(笑)誰かがミスったら笑っちゃうしね。面白いからなんかそういう全部の要素含めてオールオッケーなところが出てる。
▲眞呼(Vo)
────昔は世界観を創る必要があったけど、今はもう取り繕う必要すらないということですよね。
aie:そうですね。現場対応のインプロな感じっていうのも好きだし、誰かが間違えたら、この後どうやってフォローしていくんだろうなっていうのを楽しみながら見てたり。あと曲順間違えて眞呼さん帰っちゃっても“まあじゃあ俺らも帰ろうかな”とか(笑)
眞呼:フフフ。そうそうそう。
────そんなシーンもありましたね(笑)
眞呼:一回ハケちゃったからもう出てきたくないんですよ。いや、もうムリムリみたいな(笑)
aie:そういうところもインプロ的に考えたり、誰かがフォローできればいいやっていう気持ちでやれてます。
眞呼:私の場合なんですけど、誰かが間違うと絶対aieさんを見るんです。aieさんが間違えてないのに。観客の人が勘違いしてaieさんが間違えたっていうふうに思うのはちょっと違うので、そこら辺はちょっと言っとこうかなと。晁直さんが間違えても、kazuさんが間違えてもaieさんを見ますよと。
────誤解ないように。
眞呼:自分が間違えてもaieさんを見ます。
aie:あははは。