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【KAKURIYO PANDA.】◆独占インタビュー◆アンティック-珈琲店-のベーシスト=カノンのソロプロジェクトというスタイルを脱却する意図とは────?
アンカフェで活動出来たからまたバンドで挑戦したいという純粋なところに辿り着いた。
────ただ、KAKURIYO PANDA.の活動自体は実は2019年から始まっているんですよね。当時、始動に至るきっかけって言うのは何だったんでしょうか?
さの。:一回アンティック-珈琲店-が終わる前にFC旅行が沖縄であって、その時にここでもう全て終わるんだなとなったんですけど、なんだか心がだいぶ動かされまして、その後、ツイキャスで配信とかしてお客さんと触れる機会を若干残していたんです。けど………ファンのみんなの悲しみが伝わってきて、何かしてあげたいなと。ぽっかり空いてしまったアンカフェロスの部分を何か埋める方法はないかなと思って、徐々になんですけどその配信で話していく中で、“そういえば昔アンカフェのFCで作りかけのボカロ曲をワンコーラスだけとか限定で公開してたよね”って話題になって、じゃああれを完成させようかとなったんですよ。で、それを完成させるにあたって、ここは自分で歌ってみるかと。ただ、曲ができたらパッケージにしたいとか、パッケージになったらライヴしたいみたいなところから転がり出したんです。だから僕の2019年からの活動に関しては、この新しい活動で成り上がるんだという野心めいたものはなかったんですよ。みんなの心にぽっかり空いた隙間の代用品とはさすがになれないですけれど、少しでも気を紛らわせる存在になればいいなって。
────動機がファンの方への想いだったからこそアンティック-珈琲店-が再び動くと、このプロジェクトもまたお休みになっていてアンティック-珈琲店-が止まるとこのプロジェクトが…
さの。:むくりと動き出す(笑)
────なるほど。そして大変お待たせしました。謎の男として半田一朗さんっていう、「新人」っていう肩書きがいかにも怪しさを感じさせますね。半田さんは今このインタビューの場でもかなり貫録があられるんですけど…
半田:えっ、貫録?(笑)
────本当に新人ですか?
半田:いえ、なんだろう?さの。とはずっと仲良かったので、いつか何かしらやるのかなって思っていたのですが、今回KAKURIYO PANDA.にヴォーカルを入れてやるっていうことで参加させていただくことになりました。ヴォーカルというよりは精神的な存在というか、ボカロ調の曲ということで、実態としてあるのかないのかわからないみたいな中間の存在で、そのまま歌声だけ提供して世界観を表現する感覚でいたいです。顔も出す予定がなくて、いわゆるヴィジュアル系の自己展示欲とかが渦巻く中で、自己顕示が一切なく歌唱力と音楽だけで勝負していくイメージです。ヴィジュアル系が集まってるけど、ヴィジュアルは出さずに音楽でも勝負できるようなものを目指していると僕は、半田は思います。
さの。:最初に一緒にやろうって思ったのが半田さんからの一言で、僕の中では“ヴォーカルを入れて新たにKAKURIYO PANDA.を正式にバンドにするっていう構想があったんですけど、適任のヴォーカルも見つからない状態がずっと続いていた。ワクワクしてて願望はあるけど動き出せない状態で。まぁもう見つからなかったら見つからなかったで就職でもするかって思ってたんですけど、半田さんが”いや、もったいないよ!“って。
────…新人ですよね?
半田:はい!新人です!
さの。:“もったいないよ!さの。!お前には才能がある!”って新人にも関わらず言ってくれて(笑)
────心強いですね。
さの。:それで“ヴォーカルならここにいるじゃないか!”と。
────すごい!漢気!
さの。:“えー!お前?”ってなりましたけど。
SAN:あははは!
さの。:面白い提案だったので、じゃあやってみるかと。
▲半田一朗(Vo)
────以前はさの。さんがご自身で歌ってたじゃないですか。本元のバンドで言うとみくさんっていう圧倒的なヴォ―カリストがいる中で、ご自身で歌うっていう行為もチャレンジの部分がきっとあったのかなと思うんですが、それを経たのに再度新たにヴォーカルを迎えようと思ったのはどんないきさつなんですか?
さの。:そもそも自分で歌った理由は、その強いヴォーカルがずっと側にいたんで、逆にこの人がいいみたいな理想の人材が他に全く思いつかなくて、ならばしょうがない自分でやるかって経緯なんですね。ただ、自分でやったらやったで、劣等感というかモヤモヤがあって…
────さの。さんの歌声も繊細で素敵だと思いますが、
さの。:ありがとうございます。でも、みくさんを知ってる分やはり自分の歌ではこの音楽は完成しないなと思うようになったんです。いつかちゃんとした人に歌ってもらいたいなぁっていう願望がずっとあったってことかな。
────実はアンティック-珈琲店-の再始動がなければもっと早くにヴォーカルを見つけていたかも知れない。
さの。:それもあるかも知れないですけど、むしろ、アンカフェをまた一回やって“やっぱバンドって面白いな”って火がついたので、アンカフェが活動しなかったら…と言うよりは、アンカフェで活動出来たからまたバンドで挑戦したいという純粋なところに辿り着いた。
────現状、ドラマーだけ空席じゃないですか。サポートはどんな方をイメージされてますか?
さの。:ちょっと年上で…
半田:丁寧でね(笑)
────爽やかな…?
さの。:鼻筋に特徴のある人です(笑)まぁ輝喜さんが叩いてくれます。あ、でも最初はちゃんと誘ったんですよ。
────輝喜さんを正式メンバーにですか?
さの。:でも、彼、サポートでひっぱりダコなんですよ。だから“大型案件が来た時のことを考えたらサポートがいいから”って言われました(笑)
一同:爆笑