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【nurié・廣瀬彩人】5周年ワンマンへ向かう最新の“変化”と未来を語る。
だからこそ逃げられない相手なんですよね、MAMA.もCHAQLA.も。
────昨年末から年明けまでは全国ワンマンツアーがありました。だいぶ前のことにはなりますが、そこでの変化はどう捉えてますか?
廣瀬:得るものは多かったですね。ツアーの前半でしてたライヴと後半で全然違った。あと、あのツアーから僕ら撮影会をやめたんです。っていうのはやっぱりnuriéってお客さんも曲が好きでライヴに来ているのに、撮影会をしちゃうとどうしてもライヴ時間を削らないといけないので本末転倒だなと。ただ、そうしたらそうしたで序盤はセットリストに対しての向き合い方がわからなくなって試行錯誤したんですよ。バンドの楽曲に色々なタイプの特徴があるが故なんですけど、ミドルチューンで引き込むことや、世界観を打ち出すのは得意なんだけど、強引なパワーで掻っ攫う的なことは結構課題やったなという気づきもありました。
────終盤のアッパーな楽曲の応酬の前のミドルチューンブロックがハイライトなんだなという印象があります。
廣瀬:もちろんそこは武器なんですけどね。
────その火力で言うとMAMA.やCHAQLA.と行った<漢上げツアー>ではかなり悔しい想いをしている場面もあり…
廣瀬:その2組に勝ててないんで悔しかったですねやっぱり。足りてない部分はあったと思います。
────勝ち負けという表現になるのは、終演後にお客さんにどのバンドが1番良かったかを出口で集計する“出口動員システム”があったからですよね。ただ、nuriéとして会心のライヴの日はあったと思うんですよ。
廣瀬:いや、ありました。ですけど、個人的には勝てなかったなっていう思いがちゃんと残っていて。あの2バンドへの悔しさが今のバンドの対応力にも繋がってはいるので。
────まだ裏ファイナル公演も22日にあります。
廣瀬:Veatsワンマンの1週間前ですけど、そこも負けたくないですよね。<漢上げツアー>で明確に感じたのはシンプルなことで、nuriéは3人で5人バンドと闘わなきゃいけないんですよ。言い訳じゃなくて、ステージ上でも人数に差があるっていう部分を僕、多分あんまり理解できてなかったんですよ。5人バンドが一斉に前に迫り出してきた時の華とかと比べてどうしても物足りない。そういう意味でもっと1人の力が強くないと話にならないなと痛感しました。普通の良いライヴじゃ僕たちは足りないんですよ。
────実際3バンド共に異なるスタイルだし、全バンド紛れもなく良いライヴをしたからこそ勝ち負けで論ずるのも残酷なんですけどね。
廣瀬:残酷ですね。ただ、得たものがあるし。それは裏ファイナルにもVeatsにも活きてくる。と言うかもう活きてます。
────その残酷さも相乗してこの3バンドで世代を形成していく動きは実のところかなり注目されてもいます。
廣瀬:だからこそ逃げられない相手なんですよね、MAMA.もCHAQLA.も。今、僕らが…っていうか、少なくとも僕が思ってるのはなんだろう……… 今はまだ力が及ばないところが多いから、勝てる力をつけていかないと。悔しさをバネにじゃないけど…うん、そうですね。
────切磋琢磨しあって、それぞれ大きなワンマンに向かっていくわけですが、nuriéとしてはVeats SHIBUYAは昨年の新宿BLAZEに続いて大きな挑戦という側面もありますよね。
廣瀬:バンドやっている以上必ず挑戦したいんですよね。それでいて周年ワンマンって中間発表だと思うんです。バンドとして1年間何をしてきて、どう迷って、こうたどり着いた…みたいな。だから個々でもバンドとしても再度課題を見つめ直さなきゃいけないし、武器を磨く。それを発揮する場所としてはVeats SHIBUYAじゃなきゃダメだったんです。昨年の新宿BLAZEと同じくらいのキャパシティのところでやることによって、自分たちの現在地がわかる。比べられるじゃないですか、シビアですけど。その環境で今のnuriéは何を提示出来るのか。
────常に葛藤しているバンドだなと思います。昨年の新宿BLAZEと比べて大きく変化したというよりは積み上げていったイメージですか?
廣瀬:あー、でもそっちの方が近いかも。葛藤はしていますし、アプローチの方法は試すけど、根本は変わってないので。ただ、もっと聴いてもらうためには、もっとライヴに足を運んでもらうためにはとうすればいいのかっていう試行錯誤はまだまだ続きますけどね。
────最近だと“nurié GENERATIONS”の小ネタ動画であるとか、大角さんやメンバーさんがフライヤーを配ったりもしています。
廣瀬:かっこつけてても仕方ないですからね。とにかく曲を聴いてもらうきっかけを作る努力をもっとしないといけないです。