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【裏切り者には制裁を・千颯(Vo)】KHIMAIRA vol.4出演 裏切り者には制裁を 千颯(Vo)。今、最も幻想のある“JOKER”の脳内を遂に解剖。衝撃的な告白の応酬に────。

ブランニューアイデンティティ。
20234月、大阪シーンに突如現れた裏切り者には制裁を。
ソロアーティストというスタイルとそのアングラかつオルタナな楽曲の奇妙な中毒性は、ネオ密室系ともいえる類まれな才能を感じさせ、最注目株となった。414日の<KHIMAIRA-DAY 3->では満員の観衆と対峙しながら東京初ライヴを敢行。
その後、地元大阪で主催ライヴを開催、即座に上京と、これまでにないアクションを見せているものの、そのベールの奥の表情はいまだに見えてこない。
インタビュー終盤、ヴィジュアル系の刷新ではなく再定義を要求する千颯からいくつかの具体的な告白が提示された。現段階で文字化不能な内容に想像を巡らせつつ、818()KHIMAIRA vol.4>へ期待を馳せてほしい。

 

夢の中で見た世界を具現化するっていうのが僕のコンセプトなんですよ。


 

────裏切り者には制裁をのは始動は昨年ですよね。

千颯:そうですね。昨年の4月にMVを公開しました。ただ、初ライヴは4ヶ月後だったんですよね。

────ライヴ活動開始まで4ヶ月のラグがあった理由って何だったんですか?

千颯:これ実はね、最初はライヴをやるつもりなかったんですよ。というのも、もともと前にもバンドはやってたんですけど、まぁ今ね、世の中色んなソロアーティストがいるじゃないですか。ライヴ活動をやらずにYouTubeなどで、ライヴ以外での活動でも活躍している人っていっぱいいたので、そういう形もあっていいんじゃないかなと思ってやってたんですけど、周囲の勧めもあって一度ライヴしてみようかってところから転がり出しました。

────そうだったんですね。

千颯:もっと言うとヴィジュアル系でやるつもりもなかったんですね。ただ、元々ヴィジュアル系の畑でバンドをやっていたので、色々考えていた空白の4ヶ月でした。

────裏切り者には制裁をこういう形でソロアーティストとして活動させようと思った動機はなんですか?

千颯:ソロアーティストっていうスタイルにもともと憧れがあったんです。今、世間を見渡せばソロで活躍されている方も多いじゃないですか。あと、ヴィジュアル系でやるからといって、じゃあまたバンドにするかって言われるとなんか腑に落ちなくて。自分の理想を突き詰めるにはソロの方が似合うん気がしたんですよ。

────最初に公開されたのが「ハラキリ万歳」のMVだったと思うんですけど、公開した時の周囲の反応っていうのはいかがでした。

千颯:これね、びっくりで。いわゆるバンギャルっていう層には全く受けないだろうと思ってたんですけど、見事に反応が賛否割れて。予想通り全く刺さらない方もいたんですけど、残り半分の方からは良い反応をいただけました。その中にはいわゆる一般のロックバンドを好きな層も多かったんです。そこから関係者評も知らずのうちに高まっていたようで、自分の本当に出したいものでいけるんじゃないかとは思いました。

────そして次が更なる反響を巻き起こした「SAN値の娼女」。醸し出したい退廃的な世界観が一層色濃く表現されました。その、裏切り者には制裁をっていう名義の理由は何なんですか?秘密なら秘密で構わないんですけども。

千颯:いえ、言っていいと思います。実のところ元々曲名だったんですよ。

────へえ!

千颯:でも、ある時これをアーティスト名にしてもいいなって思ったんです。綺麗に言って後付けみたいな意味持たせても仕方ないんですけど……うん、インスピレーションがあったんですよ。裏切り者には制裁をに。

────各媒体でネオ密室系のような表現をされていますけど、千颯さんしかやっていない世界だと思うんです。耳に残るメロの作曲センスも含めて。どんなイメージで楽曲制作とか世界観を作り上げてます?

千颯:夢の中で見た世界を具現化するっていうのが僕のコンセプトなんですよ。夢ってシーンがいきなり変わったりとか、現実ではあり得ないような風景が見れるじゃないですか。それを具現化する、もっと言うと曲で再現するっていうことが念頭にあるんです。古来からあるシュールレアリズムに近くて。

────ということは、フィクションではあるけど、完全なフィクションでもない。

千颯:うん。完全なフィクションでもないと思います。夢ってそもそも意識的なものが出る部分、一方でまるで想像もしないものも出てくるんで。それの混在が裏切り者には制裁を。作品の根源です。答えに近いんですけど。

────だから、短い楽曲の中で何度も何度も場面が変わってくるんですね。

千颯:仰る通りです。

────音楽的ルーツってあんま言いたくないですかね?

千颯:別に隠すことなんてないですよ()まぁヴィジュアル系ではないですよね。ヴィジュアル系には学生の頃ハマってたんで 恩恵は受けてるんですけど、自分の作品に対する大きな影響っていうのはテクノですね。それをヴィジュアル系に持ち込んだのが新しく感じていただけてるみたいですけど、その新しさも別に意識してない。

────ただ、girugameshの愁さんを筆頭に、早々になんだこの新しいアーティストはというリアクションが発信され、幻想が生まれましたよね。

千颯:愁さんの反応は嬉しかったです。最初にXでフォローされた時は偽物だと思って無視してたんですけど()

────まさかの本物で()愁さんもプライベートで大阪までライヴ観に来ようとされてましたからね。結局まだ叶ってはないものの。

千颯:次のKHIMAIRAは是非観に来ていただきたいですね。Vol.1ぶりにまた出させてもらえるんで、気合い入ってるし。

────KHIMAIRAに関して言うと4月開催の3DAYS最終日が裏切り者には制裁をにとって東京初ライヴでもありました。

千颯:シーンの復刻を目指しているイベントですよね。僕はこのシーンは絶対に落ちたと思ってるんです。自分なりにヴィジュアル系をちゃんと知って、色んなものを見てきたからこそ言えるけど、そういう閉塞的なムードを一気に活性化してもう一度作り上げようって意志を感じます。

────出演されてみて実際の景色はいかがでした?

千颯:全バンド初対バンでしたけど、ラインナップ的に活動歴があるバンドだらけだったので客席も超満員でしたよね。CHAQLA.に関しては始動から1年ちょっとだし、のあか(Gt)は昔から知り合いなので、ちょっと違う感覚でしたけど。

────他にXANVALA、ヤミテラ、HOWLとシーンの強豪だらけでした。

千颯:そういうバンドの強さはわかってるけど、そこに頼らなくてもあの景色や、期待感でいっぱいに埋め尽くせる業界になってほしいって俺は思いました。ただ、大きなくくりで言うとみんな若手の部類だと思うんですけど、そこでちゃんとバチバチやれるような環境をいきなり作ってくれたイベントですね。なんだ?この関西のバンドは?っていう感じではあったけど、あの後、裏切り者のライヴに来てくれてる人も増えて。後ろの方とかで眺めてて気になってくれたのかなと。王道もありつつ、自分の世界観をある程度見せつけられたとは感じてます。

────僕は全然王道だと思ってなくて。会場の空気を好き勝手ぐちゃぐちゃにしてくれたなと()

千颯:最後に「産んだら死刑」をやりましたからね()

────楽器隊は演奏せずに、同期音源と千颯さんがツインヴォーカルのように絡みつく、お経のような曲を最後に。

千颯:葬式みたいな空気でしたけど、それはそれで伝わった証拠かなと。あの日、真ボーイが観に来てくれてたじゃないですか。

────真ボーイ、すなわちMAMA.のベース真さんは裏切り者には制裁を目当てで急遽会場に駆けつけて来ましたね。

千颯:真ボーイと後日飲んだんですけど誰にウケるんだよあれ()でも強烈に良かったわって言ってくれて、わかる人にはわかるんだなと思いました。

────MAMA.DAY1の輸血子produced dayではトリを務めた上にラストは「業」でしたけどね。自分たちも葬式みたいな空気で終えて。みんな好き勝手やりたい放題()

千颯:いいっすね()

■KHIMAIRA vol.4 8月18日(日)池袋EDGE
↓チケットはこちら↓e+(イープラス)

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